なぜ口周りだけ乾燥する?ヒリヒリする原因と粉吹きを防ぐおすすめ対策
肌全体は乾燥していなくても、口周りだけ乾燥するという方も少なくありません。口周りは皮脂腺が少なく、外部からの刺激を受けやすいなどの理由で、ほかの部位と比べると乾燥しやすくなります。口周りの乾燥が引き起こす肌トラブルや乾燥を防ぐポイントを紹介するので、チェックしてみてください。
目次

(たけうち そう)
日本皮膚科学会 専門医
※弊社から竹内先生に監修を依頼し、編集して掲載しています。
1.口周りは乾燥しやすいのには理由がある
口周りが乾燥するのは、珍しいことではありません。口周りが乾燥しやすくなる主な理由を紹介します。
1-1.皮脂腺が少ないから
口周りが乾燥しやすいのは、皮脂腺や汗腺が少ないためです。うるおいを保ちにくい構造であるため、乾燥しやすくなります。そのうえ皮膚も薄くて摩擦に弱いため、バリア機能が低下しやすい部位だといえるでしょう。
さらに、加齢によって皮脂の分泌量は徐々に減少するため、年齢を重ねるにつれて口周りの乾燥症状がより顕著に現れることがあります。
1-2.外部からの刺激を受けやすいから
口周りが乾燥しやすいのは、紫外線や冷暖房など外部からの刺激を受けやすいのも原因の一つです。口周りは食事や会話などで常に動いており、摩擦や刺激が多く加わります。さらに、マスクの着用や口元を拭く動作などで物理的刺激を受けやすい部位です。
また、唾液や飲食物の付着も皮膚バリア機能を低下させ、乾燥を促進します。こうした複合的な要因が乾燥を引き起こすのです。
1-3.スキンケアが手薄になりやすいから
口周りは立体的な構造となっており、スキンケア時に保湿剤が均一に塗りにくい部位です。丁寧にケアしているつもりでも、唇の輪郭や鼻下など細かい起伏によって塗りムラが生じやすく、保湿効果が十分に得られないことがあります。
さらに、食事や歯磨き後に頻繁に拭き取られることで、塗布した保湿成分が失われやすく、乾燥を助長します。
2.口周りの乾燥によって起きる肌トラブルの例
口周りが乾燥すると、肌トラブルが起こりやすくなります。よくあるトラブルとその原因について見ていきましょう。
2-1.粉吹き・皮むけ・カサつき
肌乾燥が進行すると肌表面の角層がはがれ落ちにくくなり、蓄積した角層が白い粉を吹いたように見えることがあります。さらに、皮膚がめくれ、皮むけを起こすこともあるでしょう。
肌のバリア機能が低下しているサインであり、放置すると外部刺激に敏感になり、かゆみや炎症、さらなる乾燥を引き起こす可能性があります。
2-2.乾燥による赤み・かゆみ・ヒリヒリ感
赤み・かゆみ・ヒリヒリ感は、乾燥によってバリア機能が低下した肌が外部刺激に過敏に反応することで起こります。とくに口周りは刺激を受けやすい部位であるため、軽度の乾燥でも炎症につながることも少なくありません。
「気になるから……」と口元をこすったり触れたりすることで炎症が悪化し、症状が長引くケースもあるため注意が必要です。
2-3.乾燥小じわ
乾燥は口周りの小じわを目立たせ、エイジングサインを加速させる原因の一つです。水分が不足すると肌のハリが失われ、細かなしわが浮き出やすくなります。とくに口元は日常的に表情の動きが多い部位のため、乾燥との相乗効果でしわが刻まれやすいパーツです。
浅いしわだからと放置すると、さらに深くなり見た目年齢にも影響を与えかねないので、早めに対策する必要があります。
3.口周りの乾燥につながる5つの原因
肌をみずみずしく保ち、若々しい見た目を維持するためにも、口周りの乾燥を防ぐことが大切です。適切なケアをするためにも、口周りの乾燥につながる主な要因を確認しておきましょう。
3-1.【原因1】剃毛やマスクなどの外的刺激
産毛剃りやマスクの着脱といった外的刺激は、肌にダメージを与える可能性があります。また、呼気による湿気、頻繁に口元を拭う摩擦も外的刺激です。とくにマスクは擦れる刺激だけでなく、マスク内が高温多湿になることからトラブルの元となりやすいでしょう。度重なる外的刺激により肌のバリア機能が低下し、乾燥を招くことがあります。
3-2.【原因2】間違ったスキンケア方法
スキンケアをしているつもりでも、かえって肌に負担をかけている場合もあるでしょう。たとえば、過度な洗顔や熱いお湯での洗顔、肌をこするようなスキンケアなどが挙げられます。また、肌に合わないスキンケアアイテムを使用し続けるのも肌にダメージを与えかねません。
3-3.【原因3】生活習慣の乱れ
偏った食生活や睡眠不足などの生活習慣の乱れは、肌のターンオーバーを乱す原因の一つです。たとえば、必要な栄養が不足すると、肌のうるおいを保つ力が低下します。また、夜更かしやストレスの蓄積によって自律神経のバランスが乱れると、ターンオーバーが滞りやすくなるでしょう。
ターンオーバーとは?詳しく知りたい方はこちら
3-4.【原因4】加齢による皮膚機能の低下
年齢を重ねることで、肌の水分保持力や皮脂分泌量が徐々に低下し、口周りも乾燥しやすくなるでしょう。また、年齢とともにターンオーバーの周期が長くなります。ターンオーバーの周期が長くなると保水力が低下するため、さらに乾燥を招きます。
3-5.【原因5】敏感肌などの皮膚トラブルの影響
口周りは皮膚が薄いので刺激を受けやすく、ちょっとした摩擦や乾燥がきっかけで不安定な肌になることがあります。とくに敏感肌の方は、肌のバリア機能が元々低めのため、わずかな刺激でも炎症を起こし、口周りの乾燥が深刻化することも珍しくありません。また、敏感肌の場合は回復にも時間がかかる傾向にあり、乾燥が慢性化する恐れもあります。
敏感肌について詳しくはこちら
4.口周りの乾燥を防ぐスキンケアのポイント
口周りが乾燥すると、肌荒れやヒリヒリ感といった肌トラブルを引き起こしやすくなります。乾燥を防ぐためのスキンケアのポイントを確認し、肌トラブルを回避していきましょう。
4-1.口周りの洗顔は泡をなじませるイメージで行う
口周りは皮脂が少ないため、洗顔時に洗いすぎないよう注意が必要です。洗顔料はしっかり泡立てて使います。まず皮脂の多いおでこや鼻などのTゾーンから洗い始めましょう。口周りは最後に泡を軽くなじませる程度で十分です。ゴシゴシこすらず、やさしくサッと洗い流してください。
4-2.乾燥が気になる場合は保湿剤を重ね塗りする
口周りの乾燥が気になる場合は、化粧水を少しずつ塗り重ねるのがポイントです。肌に水分をしっかり届けたら、乳液やクリームでうるおいが逃げないようにフタをします。乾燥がひどいときは、乳液やクリームも重ね塗りしましょう。乾燥の度合いに合わせて使用量を調整することが大切です。
乾燥肌のスキンケア方法について詳しくはこちら
4-3.日焼け止めも忘れずに塗る
口周りにも日焼け止めを忘れずに塗ることが大切です。乾燥している肌は刺激に弱く、紫外線の影響を受けやすくなります。室内にいても紫外線は窓から入り込むため、在宅時でも油断は禁物です。「少しの外出だから」と思わず、口周りまで丁寧に日焼け止めを塗りましょう。毎日の紫外線対策が肌トラブルの予防につながります。
紫外線による肌の影響は無視できない!
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5.くり返さない!口周りの乾燥を予防するための生活習慣
口周りが乾燥した状態が続くと、肌荒れなどのトラブルが慢性化する恐れがあります。スキンケアだけでなく普段の生活習慣から、口周りの乾燥を予防していきましょう。
5-1.口周りへの刺激を避ける
口周りの乾燥を悪化させないためには、刺激をできるだけ避けることが重要です。食後に口元をゴシゴシ拭く行為や、無意識に触れるクセは肌の負担になります。口を拭き取る際は軽く押さえるようにするのがポイントです。
さらに、マスクとの摩擦もバリア機能を低下させる原因になりかねません。マスクを着用する際は、口周りに保湿クリームを塗っておくと、摩擦から肌を守るバリアになるでしょう。
5-2.部屋の湿度を保つ
肌の乾燥を防ぐには、室内の湿度を保つことが重要です。湿度が十分に保たれていれば、肌の水分が蒸発しにくくなり、乾燥しにくい状態を保てます。加湿器や濡れタオルを活用し、湿度は40〜60%を目安に調整しましょう。
乾燥しやすい冬場だけでなく、夏もエアコンの効いた屋内にいることで湿度が下がり肌の水分は奪われます。季節を問わず、日常的に湿度を意識することが肌を守るポイントです。
5-3.睡眠や食生活を見直す
肌の乾燥を防ぐには、睡眠や食生活を整えることが大切です。十分な睡眠とバランスのとれた食事は、肌の生まれ変わりを助け、健やかな状態を保つ土台となります。また、喫煙や過度な飲酒を避けることも、うるおいのある肌づくりに役立つでしょう。
外からのケアだけでなく、体の内側から整える意識が、乾燥を寄せつけない肌環境をつくります。
6.丁寧なケアで口周りの乾燥を防ごう!
口周りは皮脂腺が少なく、ダメージを受けやすい部位です。水分・油分が失われやすく、白い粉が吹いたように見えたり、皮がめくれたりすることもあります。口周りが乾燥すると肌荒れの原因になるだけでなく、実際の年齢よりも老けて見えることもあるため注意が必要です。
口周りの乾燥が気になる方は、丁寧なスキンケアと生活習慣の見直しからはじめてみましょう。毎日の積み重ねが、肌本来のうるおいを守る力を育てていきます。外側からのケアと内側からの整えの両面を意識することで、乾燥しにくく、ゆらぎにくい健やかな肌へと導けるはずです。

※弊社から竹内先生に監修を依頼し、編集して掲載しています。

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