紫外線が肌に与える影響とは?対策&アフターケアで敏感肌を防ごう
紫外線が肌に与える影響は、日焼けやシミ、しわ、たるみなど多岐にわたります。これらの影響を防ぐためには、紫外線の種類や、季節・天気・時間帯による紫外線量の変化、敏感肌へのリスクなどを理解しておくことが大切です。本記事では、紫外線の肌への影響や原因・対策からアフターケアまで詳しく解説します。
目次

(やました まりこ)
美容皮膚科医
※弊社から山下先生に監修を依頼し、編集して掲載しています。
1.紫外線による肌への影響
紫外線にはUVAやUVBなどいくつかの種類があり、それぞれが肌に異なるダメージを与えます。日焼けやシミ、乾燥などさまざまな形で現れるため、正しく理解し対策することが大切です。
1-1.日焼け
紫外線を浴びると、肌はまず炎症を起こして赤くなる「サンバーン」という状態になります。その後、色素沈着が進んで肌の色が濃くなる「サンタン」という段階へと変化します。
サンバーンはおもにUVBによって引き起こされ、短時間のうちに皮膚が赤くヒリヒリとした状態になるのが特徴です。そして紫外線を浴びた数日後に肌が褐色に変化します。
また、日焼けと同様に紫外線を浴び続けることが原因で現れるのがシミやそばかすです。年齢を重ねて肌のターンオーバー機能が乱れると、紫外線によって発生するメラニン色素が皮膚に残り、シミやそばかすになります。
1-2.光老化
前述したUVAといった紫外線を長期間浴びることで肌に現れる老化現象を、「光老化」といいます。UVAは肌の奥深くまで届き、コラーゲンやエラスチンを破壊することで弾力を低下させ、しわやたるみを引き起こします。
光老化は自然な加齢とは異なり、比較的若い年齢から進行するのが特徴で、紫外線を浴び続けることで肌のハリや透明感が失われやすくなります。
1-3.乾燥・肌あれ
紫外線は皮膚のバリア機能にダメージを与えるため、必要な水分が蒸発しやすくなり、乾燥を招きやすくなります。また、バリア機能が低下した肌はターンオーバーが乱れ、毛穴詰まりやニキビなどの肌トラブルも起こりやすくなります。
さらに、乾燥が進むと、かゆみや赤みが出やすい「敏感肌」につながるリスクも高まるため注意が必要です。
2.とくに敏感肌の方は紫外線に注意!
敏感肌は、健康な肌に比べて紫外線の影響を強く受けやすい傾向があります。これは、肌のうるおいを保つ天然保湿因子やセラミドなどが不足し、皮膚のバリア機能が低下しているためです。バリア機能が弱まった状態で紫外線を浴びると、赤みやヒリヒリ感、かゆみ、乾燥、肌荒れなどが起こりやすくなります。
とくに敏感肌の方は、紫外線対策を怠ると肌トラブルが長引いたり、シミやしわなどのエイジングサインが現れやすくなったりするため、日常的なケアが欠かせません。
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3.そもそも紫外線とは?種類と特徴
紫外線とは、太陽光に含まれる見えない光の一種です。波長の違いによってUVA、UVB、UVCの3種類に分けられ、それぞれ地上への到達量や肌への影響が異なります。
3-1.UVA(紫外線A波)
UVAは紫外線のなかで最も波長が長いものです。オゾン層を通り抜けやすいため、地上に降り注ぐ紫外線の約9割を占めるとされています。UVAは皮膚の奥深くまで入り込み、長期的に肌の弾力を低下させ、しわやたるみの原因になることが知られています。雲や窓ガラスも通過しやすいため、屋内でも紫外線を浴びてしまうリスクに注意が必要です。
3-2.UVB(紫外線B波)
UVBはUVAよりも波長が短く、地上に届く紫外線に占める割合は1割に満たない程度です。しかし、日焼けを起こす力はUVAの600〜1,000倍といわれており、非常に強いエネルギーを持っています。短時間浴びるだけでも肌に大きな影響を及ぼすため、決して軽視はできません。
3-3.UVC(紫外線C波)
UVCは紫外線のなかで最も波長が短く、強いエネルギーを持っていますが、オゾン層によって吸収されるため地表にはほとんど届きません。しかし、オゾン層が破壊されると地表に到達する量が増える可能性があり、人体への影響が懸念されています。
4.季節・天気・時間による紫外線の変化に気をつけよう
紫外線は季節や天気、時間帯によって強さや量が大きく変化します。具体的にどのような違いがあるのかを理解しておくことが、紫外線対策をするうえでは重要です。
4-1.【季節】による紫外線の変化
出典:気象庁「日最大UVインデックス(解析値)の月別累年平均値グラフ」
「紫外線は夏だけ気をつければよい」と思われがちですが、実際には一年中降り注いでいるため、季節を問わず対策が必要です。
紫外線量は季節によって大きく変わり、日焼けやシミの原因となるUVBは4月から9月にかけてとくに多く、冬場はその約5分の1程度まで減少します。しかし、肌の奥まで届くUVAは冬でも夏の約半分ほどの量があり、油断すると長期的な肌ダメージにつながる可能性があります。そのため、春や秋、冬も紫外線対策を継続することが重要です。
4-2.【天気】による紫外線の変化
紫外線量は天気によっても変動し、晴れの日を100%とすると、曇りの日は約60%、雨の日でも約30%の紫外線が地表に届いているといわれています。
しかし、UVAは雲を通過しやすく、曇りの日でも油断できません。薄い雲の場合はUVBも80%以上透過するとされており、「曇りだから大丈夫」と思っていると、知らないうちに紫外線を浴びてしまうことがあります。天候に関わらず、日常的な紫外線対策を心がけましょう。
4-3.【時間】による紫外線の変化
出典:気象庁「気象庁「晴天時UVインデックスの時別累年平均値グラフ」
紫外線量は午前7時頃から徐々に増え始め、午前9時を過ぎると一気に上昇します。とくに10時から14時の間は紫外線が最も強く降り注ぎ、肌へのダメージが大きくなる時間帯です。
できるだけこの時間帯の外出は控えるのが理想ですが、夕方になっても紫外線がゼロになるわけではなく、日没まで一定量が降り注いでいます。日差しが少ない時間帯でも油断せず、日焼け止めや帽子などで紫外線対策を継続することが、肌を守るためには重要です。
5.紫外線から肌を守るための対策3選
紫外線による肌ダメージを防ぐためには、日常的な対策が欠かせません。ここでは、おすすめの紫外線対策を3つご紹介します。
5-1. 日焼け止め
紫外線対策の基本は、毎日欠かさず日焼け止めを塗ることです。紫外線によるダメージは日々蓄積され、シミやしわ、たるみなどの光老化の原因となります。紫外線は夏だけでなく一年中降り注いでいるため、季節を問わず毎朝の日焼け止め習慣が大切です。
日焼け止めは、SPFやPAの表示を見て選ぶのがポイントです。SPFとは、UVBを防ぐ効果の目安で、数値が大きいほど防御力が高くなります。PAはUVAを防ぐ効果の指標で、「+」の数が多いほど高い防御力を示します。
日常の外出程度ならSPF・PAが低めのもので足りる場合があります。一方で、炎天下でのレジャーや長時間の屋外活動では高SPF・PAのものを選びましょう。アウトドアで用いるのであれば、ウォータープルーフタイプが適しています。
5-2. サングラス
紫外線が目から体内に入ると日焼けにつながります。これは、目から入った紫外線を脳が感知し、メラノサイトという細胞が活性化してメラニン色素の生成が促されるためです。
目への紫外線ダメージは、UVカット機能のあるサングラスを着用することで対策できます。とくに屋外で長時間過ごす際には必須のアイテムで、できるだけUVカット率の高いサングラスを選ぶことが推奨されます。
サングラスを選ぶ際は、必ず紫外線カット機能(UVカット)のあるレンズを選びましょう。レンズの色の濃さとUVカット率は関係ありません。濃い色のレンズをつけると瞳孔が開き、紫外線を多く目に取り込んでしまいます。「UV400」などの表示がある製品を選ぶと安心です。
5-3. UVカットの日傘
日傘は、太陽から直接降り注ぐ紫外線を遮るのに非常に有効なアイテムです。とくに紫外線量が増える夏場は、日焼け止めと併用することでより高い防御効果が期待できます。
日傘を選ぶときは、紫外線をしっかりカットできるUVカット率の高いものや、完全遮光タイプを選ぶのがおすすめです。最近ではデザイン性と機能性を兼ね備えた日傘も多く、季節を問わず持ち歩くことで、肌への負担を軽減できます。
日傘を選ぶ際は、まず紫外線カット率や遮光率を確認しましょう。また、内側が黒い日傘は、地面からの照り返しを吸収しやすく、より高い紫外線対策が期待できます。晴雨兼用タイプであれば、急な雨にも対応できて便利です。
6.日焼けをした肌に!4つのアフターケア
日焼け後の肌は、紫外線によるダメージでとても敏感な状態になっています。肌トラブルを防ぎつつ、肌の回復を早めるためには、正しいアフターケアを行うことが大切です。
6-1. しっかり冷やす
日焼けに気づいたら、できるだけ早く肌を冷やすことが重要です。日焼けした肌は軽いやけどのような状態になっているため、冷たい流水で冷やす、氷や保冷剤をタオルで包んで日焼けした部分に当てるなど、速やかに冷却しましょう。日焼けが広範囲にわたるときは冷たいシャワーも症状緩和に役立つ場合があります。
ただし、氷を直接肌に当てると刺激になるため、必ず布で包むなどして優しく冷やすようにしてください。
6-2. 水分を補給する
日焼け後の体は紫外線の影響で水分が奪われ、乾燥しやすい状態になっています。そのため、意識的に水をこまめに飲み、体の内側からしっかりと水分補給を行うことが重要です。コーヒーや緑茶などカフェインを含む飲み物は利尿作用があり、脱水を助長するため、水以外であればノンカフェインのお茶やスポーツドリンクなどを選ぶようにしましょう。
6-3. 十分に保湿する
肌を冷やしたあとは、十分な保湿を心がけることも重要です。日焼けした肌は角層がダメージを受けてバリア機能が低下し、乾燥しやすくなっています。化粧水や保湿クリームでたっぷりと水分を補給し、外部刺激から肌を守りましょう。
セラミド配合のスキンケアアイテムを使えば、失われたセラミドを補給でき、肌の回復促進が期待できます。美白成分や刺激の強い化粧品は、赤みやほてりが落ち着いてから使うのが安心です。肌が敏感になっているときは、低刺激で保湿に特化したケアを心がけてください。
6-4. 美白系スキンケアをする
日焼けをしてから美白系スキンケアをしても遅いと思う人もいるかもしれません。しかし実際は、美白有効成分によってメラニンの生成を早い段階で抑える効果が期待できます。
美白有効成分は、メラニンの生成を抑える効果があります。紫外線をたくさん浴びた後は美白系スキンケアを行い、サンタンやシミ・そばかすの生成を抑えて肌の明るさを保ちましょう。
7.紫外線の肌への影響に関するよくある質問
紫外線対策や日焼け止めの選び方については、疑問や不安を感じる方も多いでしょう。ここでは、紫外線の肌への影響に関するよくある質問とその回答をまとめました。参考にしてみてください。
7-1. Q.人によって紫外線の影響の受け方は違いますか?
Q.人によって紫外線の影響の受け方は違いますか? A.肌タイプによって紫外線の影響の受け方には個人差が出ます。たとえば、生まれつきメラニン色素が少ない色白の人や敏感肌の人は紫外線ダメージを受けやすく、肌が赤くなりやすい傾向にあります。紫外線対策は個人の肌状態に合わせて行うことが大切です。
7-2. Q.日焼け止めはこまめに塗りなおした方がよいでしょうか?
A.こまめに塗りなおすことをおすすめします。日焼け止めは汗や摩擦、時間の経過で効果が薄れるため、2~3時間ごとに塗りなおすのが理想的です。ウォータープルーフタイプでも、落ちやすい部分はとくに注意して重ね塗りしましょう。
7-3. Q.日焼け止めのSPF・PAとはなんですか?
A.SPFはUVBから肌を守る効果を表す指標で、数値が高いほど防御力も高くなります。一方、PAはUVAに対する防御力を示す指標で、「+」の数で効果の強さを表します。使用シーンや肌質に合わせて、適切なSPF・PA値の日焼け止めを選ぶことが大切です。
- あまり外出をしない日:SPF30+程度
- レジャーやスポーツなど長時間外にいる日:SPF50+・PA++++程度
8.紫外線対策とアフターケアは毎日の積み重ねが大切
紫外線は季節や天候、時間帯を問わず私たちの肌に降り注ぎ、敏感肌の方はとくに影響を受けやすいものです。日焼け止めやサングラス、日傘などで日々しっかりと紫外線対策を行うことが、光老化や肌トラブルを防ぐ第一歩となります。
うっかり日焼けをしてしまった場合も、早めの冷却や水分補給、十分な保湿といったアフターケアを丁寧に行うことで、肌の回復をサポートできます。紫外線から肌を守るために、対策・ケアは毎日の積み重ねを意識しましょう。

※弊社から山下先生に監修を依頼し、編集して掲載しています。

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