【医師監修】
めまいの種類と症状

【医師監修】めまいの種類と症状

監修:北里大学東洋医学総合研究所 所長 
星野卓之 先生

めまいは、国民全体の約25%が少なくとも一度は経験すると言われているほど、非常に身近な症状の一つです。年齢に関係なく幅広く出現する症状ですが、高齢者のめまい・平衡障害は、つまずき、転倒、骨折につながるリスクがあるため、注意が必要です。特に、男性よりも女性に多い症状であるとも言われています。
また、主に脳の血流不足が原因でおこる「立ちくらみ」とは異なり、「めまい」は主に、耳の内耳が原因でおこります。
人は眼(視覚)、耳の内耳(前庭覚)、知覚(体性感覚)の3つの情報から自分の位置を判断しますが、この3つの感覚の間にズレが生じると、「めまい」がおこるのです。
めまいの種類と症状について、北里大学東洋医学総合研究所の星野卓之先生にお話を伺いました。

※弊社から星野先生に依頼をし、頂いたコメントを編集して掲載しています。

めまいの
種類と症状

めまいには、目が回ったり天井がグルグル 回ったりする「回転性めまい」、フワフワとふらつ いたりする「浮動性めまい」、気が遠くなるような感じがする「前失神性めまい」の、大きく3種類に分類することができます。

回転性めまい
動いていないのに
周囲や天井がぐるぐる回る
浮動性めまい
体が浮いたような感覚。
ふわふわする。まっすぐ歩けない
前失神性
気が遠くなる。
目の前が真っ暗になる。

代表的なめまいとして、
以下の症状があります。

【めまい症】
精神的なストレスや睡眠不足などによって発症すると言われており、検査をしても特に病気の異常がない自律神経の不調です。更年期障害の症状のひとつでもあります。
【メニエール病】
性差はなく、男性では働き盛り、女性は更年期のストレスの多い年代に多いと言われています。
突然、激しい回転性めまいの発作で、吐き気や嘔吐、発症した側の耳の詰まった感じや「耳がキーンと鳴る」耳鳴りを伴います。発症した側の耳の聴力は徐々に悪化していきます。
【良性発作性頭位めまい】
加齢で平衡感覚をつかさどる耳石が剥がれることが原因なので、高齢者ほど起こりやすくなります。
めまいの特徴は、ベッドで寝返りをうつ、何かを拾おうとして腰をかがめたときなど、頭が動いたときに引き起こされます。
【メンタル疾患によるめまい】
うつ病、不安障害などメンタル疾患では気分の落ち込み、不安、不眠、食欲の異常、集中力低下などに加えて、めまいや耳鳴りも起こります。
【前庭神経炎によるめまい】
風邪症状の後からめまいがずっと続いていて、頭の位置とは無関係の場合は、前庭神経炎を疑います。
【突発性難聴】
突発性難聴は、突然、左右の耳の一方(ごくまれに両方)の聞こえが悪くなる疾患で、めまい症状を伴う事もあります。幅広い年代に起こりますが、特に働き盛りの40~60歳代に多くみられます。

参照元
厚生労働省研究班監修 ヘルスケアラボサイトより
https://w-health.jp/climacterium_trouble/dizzy/

e-ヘルスネット
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/sensory-organ/s-001.html

北里大学東洋医学総合研究所
漢方鍼灸治療センター

煎じ薬を基本にして個々の体質に応じた本来の漢方治療を行っている。
オンライン診療可。自由診療。
https://www.kitasato-u.ac.jp/toui-ken/index.html

北里大学東洋医学総合研究所所長
漢方鍼灸治療センター長
星野 卓之先生

専門:  漢方全般、内科一般、消化器内科、医史学
資格:  日本東洋医学会認定漢方専門医・指導医
     日本内科学会認定総合内科専門医
     日本消化器病学会認定消化器病専門医
     診療情報管理士

WEBストアでもお取り扱い中!