ニュースリリース

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2015年8月

アロエベラ液汁に計3点の美肌効果を新たに確認
―2015年8月22・23日 第32回和漢医薬学会学術大会にて発表―

小林製薬株式会社(本社:大阪市、社長:小林章浩)は、近畿大学薬学総合研究所(森山麻里子客員准教授、森山博由准教授、早川堯夫所長)との共同研究で、アロエベラ液汁が皮膚の細胞に分子レベルで作用し、美肌効果を発揮することを発見しました(※)
本成果は、小林製薬から今後発売される化粧品に活用してまいります。

※本研究成果は、2015年8月22日から23日まで富山にて開催される、第32回和漢医薬学会学術大会にて発表いたします。

研究背景

アロエは300種類以上もの品種がありますが、熱帯地方で育つアロエベラの葉肉には、ビタミン類、ミネラル類、酵素類、多糖類、アミノ酸など健康・美容に有用な成分が多く含まれています。当社では、アロエベラに様々な薬効があると考え、研究を進めてまいりました。
今回、アロエベラから得られる液汁について、今まで知られていなかった皮膚に対する作用について検討しました。

研究結果 概要

アロエベラ液汁について、下記3点の美肌効果が明らかになりました。

1.表皮(肌)のターンオーバー促進作用
アロエベラ液汁により、健康な肌には欠かせない肌の表皮におけるターンオーバーを促進することがわかりました。

2.細胞接着因子の増加作用
皮膚の細胞同士が密に接着しているほど強固な構造になり、肌荒れなどの肌トラブルが起きにくいとされています。アロエベラ液汁は細胞同士の接着因子を増やし、強固な皮膚構造に導くことがわかりました。

3.皮膚の構築作用
上記2点の結果を受け、皮膚の構築作用を観察したところ、アロエベラ液汁はバリア機能の高い皮膚構造の形成を促し、細胞が詰まって整ったきれいな肌へ導くことがわかりました。

研究結果 概要

研究結果

1.表皮(肌)のターンオーバー促進作用
肌荒れなどの肌トラブルは、皮膚の生まれ変わりであるターンオーバーが乱れることが原因のひとつと考えられています。アロエベラを含む培地でヒトの表皮細胞を培養し、ターンオーバーの指標となるインボルクリン遺伝子の発現を調べたところ、アロエベラによってその発現が増加することがわかりました(図1)。
この結果より、アロエベラはターンオーバーを促進することがわかりました。

インボルクリン遺伝子の発現量
図1 インボルクリン遺伝子の発現量

試験方法:
アロエベラ液汁を含む培地でヒト表皮細胞を48時間培養後、インボルクリンの遺伝子発現量をリアルタイムPCRで定量した。(N=3)

2.細胞接着因子の増加作用
細胞同士を接着するタンパク質として、インテグリンやカドヘリンなどが知られており、アロエベラを含む培地でヒトの表皮細胞を培養すると、これらの細胞接着因子が増加することがわかりました(図2)。
この結果より、アロエベラは細胞の接着因子を増やし、強固な皮膚構造に導くことがわかりました。

細胞接着因子のタンパク質発現量
図2 細胞接着因子のタンパク質発現量

試験方法:
アロエベラ液汁を含む培地でヒト表皮細胞を48時間培養後、インテグリン及びカドヘリンの抗体で細胞表面を染色し、発現量をフローサイトメーターで解析した(アロエベラ濃度100㎍/mL)。(N=4)

3.皮膚の構築作用
アロエベラに「表皮(肌)のターンオーバー促進作用」及び「細胞接着因子の増加作用」を認めたことから、皮膚の構築に対する作用を観察しました。アロエベラを含む培地でヒトの表皮細胞を気相液層培養(三次元培養)したところ、皮膚のバリア機能に重要な顆粒層が厚く、充実した表皮多層構造が確認されました(図3)。
この結果より、アロエベラはバリア機能の高い皮膚構造の形成を促し、細胞が詰まって整ったきれいな肌へ導くことがわかりました。

三次元皮膚切片画像
図3 三次元皮膚切片画像

試験方法:
アロエベラ液汁を含む培地でヒト表皮細胞を14日間の気相液相培養を行い、角質層を構築した後、
切片を作製してHE染色または抗体染色し、構築した皮膚の状態を観察した(アロエベラ濃度100㎍/mL)。

用語解説

○表皮
表皮は、厚さが平均約0.2ミリのとても薄い膜で、紫外線や異物の侵入、体の水分の蒸散を防ぐバリアとなって内部を保護している。表皮の細胞は最下層である「基底層(きていそう)」で作られる。表皮自体は「基底層」、「有棘層(ゆうきょくそう)」、「顆粒層(かりゅうそう)」、「角質層(かくしつそう)」の4層から成る。

○ターンオーバー
表皮の最下層にある基底層で作られた細胞が、成熟しながら徐々に皮膚表面に押し上げられ、最終的に皮膚から剥がれ落ちるまでの肌の生まれ変わりの周期のこと。健康な皮膚では一定のリズムで繰り返されている。

○インボルクリン
皮膚のバリア機能の形成に関わるタンパク質の一つ。表皮細胞の成熟に伴って作られることから分化の指標としてよく用いられる。

○インテグリン
細胞膜に存在し、主に細胞と細胞外マトリックスの結合に関与する糖タンパク質。

○カドヘリン
細胞膜に存在し、主に細胞と細胞の結合に関与する糖タンパク質。

以上