2022年の『小学校に洋式トイレプレゼント!』に参加いただいた岐阜県・広幡小学校の竹中校長先生にインタビューを行いました。今年から新たに追加した「トイレ快適教室」について、お話を伺いました。
お話いただいた先生
養老町立広幡小学校 竹中校長先生
小林製薬:
『小学校に洋式トイレプレゼント!』に参加いただきありがとうございました。洋式便器が設置され、改修されたトイレについて、生徒さんの反応はいかがでしたか。
竹中先生:
工事は夏休み期間中に行われたので、9月1日の始業式の日に子どもたちは初めて新しくなったトイレを見ました。今回、3年生から6年生までの教室がある3階のトイレを改修いただきましたが、子どもたちはみな喜んでいます。
洋式に改修されたトイレに喜ぶ子どもたち
小林製薬:
洋式トイレ寄贈式のタイミングで行わせていただいた、排便の大切さを学ぶベンキィー博士の「トイレ出張授業」や、トイレ掃除のやり方を学ぶ「トイレ快適教室」などの、トイレ授業についてはいかがでしたか。
竹中先生:
すごくよかったですね。ベンキィー博士の授業だけでなく、(トイレ快適教室では)アニメのキャラクターが登場するため、子どもたちも楽しく学ぶことができたと思います。
小林製薬:
広幡小学校では、トイレをテーマにした授業は行われていますか。
竹中先生:
いいえ。低学年の子どもたち向けに「体を清潔に」という授業はありますが、トイレにフォーカスした授業は今回が初めてでした。
寄贈式の様子
出張授業の様子
小林製薬:
今回、「トイレモンスターズ >」というゲームを用いたプログラムを活用した「トイレ快適教室」を追加実施しました。トイレ快適教室の授業を受けた子どもたちの反応はいかがだったでしょうか。
竹中先生:
キャラクターが多く出てくる教材で、親しみやすかったと思います。カビだったりニオイだったり、汚れだったりにキャラクターとして名前をつけると分かりやすく、授業に入り込みやすかったのだと感じます。とても分かりやすい話だと職員にも好評でした。
先生と子どもたちは、トイレのキャラクターの話をしたりしているそうです。今回、せっかくトイレをきれいにしていただいたので、今後もトイレをきれいに使っていきたいよね、という話をしています。
小林製薬:
トイレモンスターズは、学校の授業に活用いただける教材になっているでしょうか。
竹中先生:
教材は、見た目もすごく大切だと思います。教員が作る教材はどうしても堅くなりがちです。キャラクターにはなかなかできないもので、できたとしても2Dの静止画が精いっぱいです。トイレモンスターズのような動きやストーリー性を持たせた教材はなかなか作れないので、企業の方はさすがだなと、こういう面で長けているなぁと感心しました。
小林製薬:
トイレモンスターズのキャラクターによる「お掃除ポスター」は活用いただけそうですか。
竹中先生:
トイレモンスターのポスターだけでなくお掃除チェックシートなどもいただけたので、今後どういう風に活用していこうかと職員と相談しているところです。ただ、トイレ掃除は学校掃除の一部ですので、トイレだけチェックしてきれいさを競うゲームにする、というわけにもいきません。そこで、例えばキャンペーン期間のようなものを設けて、この1週間はトイレについて、この1週間は別の場所について、それぞれチームできれいにする、というような試みができないかと話し合っています。
小林製薬:
トイレ掃除について難しい学習ではなく、身近に感じてもらい実践の中で正しいトイレ掃除の方法を身につけてらいたいという意図から、「ゲーム性」を取り入れたのですが、ゲームを教材に活用することについて先生はいかがお考えでしょうか。
竹中先生:
授業もいろいろ工夫はしているものの、ゲームのようにはおもしろくできないものなので、ゲーム性をもたせる教材によって、難しいこともとっつきやすくなり、頭の中にも残りやすくなるかなと感じます。
小林製薬:
今後、トイレモンスターズのゲームを、トイレ掃除活動に活用されるご予定はあるでしょうか。
竹中先生:
トイレを大切にして、きれいに使っていくためには2つ大切なことがあると考えています。一つは、「子どもの心に訴えていくこと」です。今回こんなにトイレをきれいにしていただいたんだから、きれいに使っていこうねとか、卒業した後も次の学年や新たに入ってくる子たちのために、きちんと残していこうよという気持ちを育てることが必要です。
もう一つは、ゲームを使ってもよいので「モチベーションを作ること」です。トイレ掃除のように実際に手で動かす部分については、ある程度のモチベーションがなければ子どもたちはやらないと思いますので。例えば、学校トイレに水がうまく流れず、どうしても汚れが溜まりやすい部分があったのですが、「ブラシで10回こすってどこまできれいにできるか?」といって競い合うと、子どもたちは一生懸命になるものなのです。ですから、その両面が必要だと思います。
小林製薬:
先生がおっしゃる2つの大切なことの後者については、小林製薬のような民間企業も貢献できそうです。
竹中先生:
そうですね。先ほど言った通り、学校教育は学校にいる教員だけでは、トイレモンスターズのようなアニメを使った教材を作ることはできません。トイレであれば「トイレ快適教室」のようなプログラムはよかったです。このように、企業さんが教育現場に入ってきてくださり、学校とコラボしてやると、非常に教育効果があるのではないでしょうか。
心に訴えていく部分は教員がしっかりと対応しますが、モチベーションをうまく作る工夫のような部分では、企業の皆さんにお手伝いいただくというような形は良いと思います。
小林製薬:
小林製薬では、子どもたちのトイレ環境をよりよくするため、何かお手伝いできないかと考えて『洋式トイレプレゼント!』という活動を続けているので、こういった連携によって教育の質を高められるというご意見をいただき、非常に心強く感じました。
教育の現場に立たれる先生方の視点をとりこむことで、今後も『洋式トイレプレゼント!』をより良い活動にしていきたいと思います。本日は、ありがとうございました。
お掃除ポスター
チェックシート