ちくのう症(蓄膿症)・
副鼻腔炎の原因と対策

ちくのう症(蓄膿症)・副⿐腔炎の最も多い原因は「⾵邪」ですが、”花粉症”や、ダニやほこりによる”ハウスダスト”などの「アレルギー症状」でも起こります。
また、細菌やカビなどの「菌」が原因にもなります。
その他、「鼻の形」「⻭の炎症」「極端な偏⾷」「⼤気汚染」「ストレス」などもちくのう症(蓄膿症)の原因となる場合があります。
それらの原因によって、顔の奥にある副鼻腔が炎症。その炎症部分に膿がたまってしまい、 ちくのう症(蓄膿症)・副鼻腔炎となってしまいます。

ちくのう症(蓄膿症)・副鼻腔炎を起こす菌やアレルギー

ちくのう症(蓄膿症)・副鼻腔炎の原因

ちくのう症(蓄膿症)・副鼻腔炎の<原因①>
風邪によっておきる炎症

風邪によって発生した鼻の粘膜の炎症が、副鼻腔にまで広がり、ちくのう症(蓄膿症)・副鼻腔炎を引き起こすことがあります。
鼻水や鼻づまりなどの症状が長引いたり、繰り返したりすることによって、副鼻腔にも炎症が起こりやすくなるのです。
また、風邪ウイルスが鼻腔を通って副鼻腔内に侵入し、炎症を引き起こすこともあります

こんな症状に
心当たりはありませんか?

鼻づまりがずっと続く、鼻をかんでも奥に残っている感じがする…
それ、ちくのう症(蓄膿症)・副鼻腔炎かもしれません。

ちくのう症(蓄膿症)・副鼻腔炎の<原因②>
花粉症やハウスダストなどによる炎症

風邪と同じように、アレルギーによる鼻腔内の炎症が、鼻の奥の副鼻腔にまで達することでちくのう症(蓄膿症)・副鼻腔炎を発症します。
アレルギー症状は習慣化することが多いため、副鼻腔の炎症も起こりがちになります。花粉に限らず、ダニ・ほこりなどのハウスダストによるアレルギー症状も同様です。

こんな症状に心当たりはありませんか?

ドロッとした黄緑色の鼻水が出る、虫歯じゃないのに歯が痛い…
それ、ちくのう症(蓄膿症)・副鼻腔炎かもしれません。

ちくのう症(蓄膿症)・副鼻腔炎の<原因③>
菌による炎症

細菌やカビなどの「菌」が、鼻の入り口の鼻腔(鼻の穴のこと)に入り込み、炎症を起こします。さらに「菌」や炎症が、鼻腔から副鼻腔まで広がることによって、ちくのう症(蓄膿症)・副鼻腔炎の原因となります。

ちくのう症(蓄膿症)・副鼻腔炎の<原因④>
鼻中隔(びちゅうかく)が極端に曲がっている

鼻中隔は鼻の真ん中を通り、左右を分けている仕切りのようなものです。子供の頃はまっすぐでも、成長とともに左右どちらかに曲がることも多いのですが、極端に曲がっていると、片方の鼻の通りが悪くなります。そのため、副鼻腔内にも炎症が起こりやすくなります。

ちくのう症(蓄膿症)・副鼻腔炎の<原因⑤>
ストレス

ストレスによる免疫の低下も、ちくのう症(蓄膿症)・副鼻腔炎の原因として考えられます。一度治ったと思ったちくのう症(蓄膿症)・副鼻腔炎が再発する際も、ストレスが引き金となることも。

ちくのう症(蓄膿症)・副鼻腔炎の対策

ちくのう症(蓄膿症)・副鼻腔炎の予防

ちくのう症(蓄膿症)・副鼻腔炎予防に大切な健康
ちくのう症(蓄膿症)・副鼻腔炎の予防のためには
風邪や鼻炎を悪化させない事が大切です。

ちくのう症(蓄膿症)予防のために、気になる季節はマスクで風邪ウイルスや花粉の侵入を防ぎましょう。鼻の内部に侵入した雑菌や花粉を洗い流す「鼻うがい」も、ちくのう症(蓄膿症)予防に有効です。 鼻には、本来、吸い込んだ空気と一緒に入ってきた異物をキャッチし、鼻水と一緒に排出するという機能があります。しかし、偏った食事で栄養が不足したり、不規則な生活で疲れやストレスがたまっていると、体の免疫力が落ち、雑菌などの異物が排出されずに、鼻の内部にとどまってしまいます。ちくのう症(蓄膿症)を予防するためには、普段からバランスのとれた食事や、ストレスをためない生活、適度な運動で、健康な体づくりを心がけましょう。

ちくのう症(蓄膿症)・副鼻腔炎の治療

ちくのう症(蓄膿症)・副鼻腔炎の症状に悩む人たち
副鼻腔の菌を減らしながら炎症をおさえ、
膿を外に出して、鼻どおりをよくします。

ちくのう症(蓄膿症)かな?と思う症状が出たら、耳鼻科を受診したり、ドラッグストアなどで ちくのう症(蓄膿症)を改善する薬を買うなど、早めの対処を心掛けましょう。

仕事中もちくのう症(蓄膿症)・副鼻腔炎が気になる女性
軽度:ドラッグストアで購入できる薬

ドラッグストアでも、ちくのう症(蓄膿症)・副鼻腔炎を改善する薬を買うことができます。
点鼻薬のように、直接鼻にスプレーする液剤や、カプセルや錠剤で鼻水や鼻づまりを緩和する鼻炎薬もあります。
漢方の力で菌を減らしながら膿(うみ)を出して、ちくのう症(蓄膿症)・副鼻腔炎を治していくお薬もあります。

中度:膿の吸引・ネプライザー治療

病院では膿(うみ)を吸引したり、鼻の中に薬を吹きつける処置が行われます。
鼻の奥の副鼻腔まで届くように、抗生物質、抗炎症薬などの薬剤を、霧状にして口と鼻から吸入するネプライザー治療も一般的です。
また、内服する薬を処方することが多いです。
菌の繁殖を抑えるための抗生物質、炎症を抑えるための抗炎症薬、膿を出しやすくする排膿薬があります。

重度:病院での手術

症状が重い、または、長引く場合には手術も行われますが、以前のような「顔面や口の中を切開して膿(うみ)を出す」というような大掛かりな手術は減ってきています。
医療技術の進歩から、最近では内視鏡を使った手術が普及し、体への負担は少なくなっています。

ちくのう症(蓄膿症)は、手術などで一度よくなっても、再発しやすい病気です。
蓄膿症の治療は、継続が大切です。