コンプライアンス

基本的な考え方・方針

当社グループでは、国連グローバル・コンパクトの趣旨に則り、腐敗防止に取り組んでいます。「公正な事業慣行」として、贈収賄を含むあらゆる形態の腐敗行為の防止に関する「小林製薬グループ腐敗防止方針」(以下「本方針」)を策定しています。当社グループのすべての役職員は本方針に則り、高い倫理感を持って、腐敗行為防止の取り組みを進めてまいります。また、当社グループの事業活動に関連するお取引先の皆様におかれましても、本方針を支持していただくことを期待しています。

小林製薬グループ 腐敗防止方針

小林製薬グループは、小林製薬グループ企業行動憲章の第3条において、公正な事業慣行について定めています。高い倫理感を持って、腐敗行為の防止に努め、社会的責任を果たす指針として、ここに「小林製薬グループ腐敗防止方針」(以下、「本方針」)を定めます。

企業行動憲章抜粋

(公正な事業慣行)
3. 公正かつ自由な競争ならびに適正な取引、責任ある調達を行います。また、政治、行政や取引先とは健全な関係を保ち、強要や贈収賄を含むあらゆる形態の腐敗の防止に取り組みます。

  1. 基本姿勢
    小林製薬グループは、贈収賄などの腐敗行為の防止を経営の重要課題と位置づけ、役職員(役員、正社員、専任職社員、契約社員、派遣社員、パートタイマー、アルバイト等を含む小林製薬グループの業務に従事するすべての者)一人ひとりが高い倫理観を持ち、誠実かつ公正な企業活動を行うことを求め、グループ規程として「贈収賄等防止規程」および「贈収賄等防止運用ガイドライン」を定めています。
  2. 適用範囲
    本方針は小林製薬グループのすべての役職員に適用します。また、ビジネスパートナー、サプライヤーおよび小林製薬グループの事業・製品・サービスに直接関連する関係者の皆様に対しても、本方針を支持していただくことを期待しています。
  3. 法令遵守
    小林製薬グループは、事業活動を行う国と地域において適用される腐敗行為防止に関連する法令を遵守および尊重します。これには、刑法、不正競争等防止法、国家公務員倫理法、国家公務員倫理規定、米国海外腐敗行為防止法(FCPA)、英国贈収賄防止法(Bribery Act)等が含まれます。また、国際的な基準として、国連グローバル・コンパクトの10原則、OECD責任ある企業行動に関する多国籍企業行動指針、腐敗の防止に関する国際連合条約等を支持します。
  4. 腐敗防止の取り組み

    小林製薬グループでは、小林製薬グループのすべての役職員に対して、以下の腐敗防止の取り組みを行います。

    1. ① 賄賂の提供
      • 国内外を問わず、公務員等に対する一切の賄賂を禁止します。また、中国をはじめとする民間人に対する賄賂に規制がある国においては、公務員等に該当しない民間人に対する賄賂を禁止します。
      • 行政サービス(税関、税務署、警察署等)の円滑化のための少額の支払い「ファシリテーションペイメント」は原則禁止とします。
      • エージェント等への支払いが、公務員等または民間人に対する賄賂のために利用される、またはその疑いがある場合、そのような支払いを禁止します。
      • 贈答や接待等を行う場合は、社会通念の範囲内で行い、社内規程に定められた手続きを経たうえで行います。
    2. ② 賄賂の受領
      • 国内外を問わず、公務員等または民間人から賄賂を受領することまたはその要求・約束をすることを禁止します。
    3. ③ その他の腐敗行為

      以下に掲げる行為を含むその他の不適切または違法な腐敗行為についても、その一切を禁止します。

      • インサイダー取引
      • マネーロンダリング
      • 利益相反
      • 政治献金や寄付を通じた影響力の行使
      • 司法妨害
      • 反社会的勢力との関与
      • その他の不正行為(会計記録の虚偽記載、資産の横領、会社財産の不正使用等)
  5. 推進体制
    小林製薬グループは、取締役会の下部組織として小林製薬株式会社社長を委員長としたサステナビリティ委員会を設置しています。コンプライアンスに関するテーマはサステナビリティ委員会の下部組織であるガバナンス推進会議で審議および報告を行っています。
    また、法令に基づき、腐敗行為の防止に関する社内規程等を適切に整備するとともに、その遵守状況や有効性を定期的に確認し、適宜、社内規程等の見直しを含む必要な措置を行います。
  6. 教育・研修
    小林製薬グループは、役職員に対し、腐敗防止に関する教育・研修や内部通報制度の周知などを定期的に行います。
  7. 報告・通報体制
    小林製薬グループは、腐敗行為を含むコンプライアンス違反の疑いがある場合に、安心して通報・相談できる窓口として、「従業員相談室」を設置しています。また、お取引先様向けの窓口として「コンプライアンス通報・相談窓口」を設置しています。
  8. 違反への対処
    役職員が腐敗行為の防止に関する法令や社内規程に違反した場合には、原因の究明と再発防止策を講じるとともに、社内規程に基づき厳正に処分を行います。

制定日:2024年11月5日

小林製薬株式会社
代表取締役社長
豊田 賀一

ガバナンス

当社は、リスク、コンプライアンス、ガバナンス、内部統制等に関する重要事項について審議、報告、および意見交換を行うことにより、当社のリスクマネジメント、コンプライアンス、ガバナンスを含む内部統制システム構築の推進および構築された体制の監視等を行うリスク・コンプライアンス専門委員会を設置し、毎月1回開催しています。広報・総務本部長を議長とし、コーポレート部門の部門長、内部監査室、監査役を構成員として当社の内部統制をはじめとするガバナンス体制やコンプライアンス体制について協議を行い、定期的に取締役会、経営執行会議、グループ協議会にその内容を報告・審議する体制を構築しています。

詳細は「内部統制システムの基本方針」をご参照ください。

また、当社では、内部統制活動の抜け漏れがないかが一目でわかるように活動を一覧化し、俯瞰的に監視・管理する取り組みを行っています。この取り組みについてはリスク・コンプライアンス専門委員会にて定期的に確認を行っています。

内部通報・相談制度

当社グループでは、従業員からのコンプライアンスにかかわる通報や疑問・悩み・相談を受け付ける専用窓口として「従業員相談室」を設置しています。
国内の社内相談窓口は、法令違反・社内規程違反・贈収賄を含むあらゆる形態の腐敗行為および企業倫理に反する行為等、コンプライアンスに関する相談窓口とハラスメントに関する相談窓口の2つの相談窓口を設けています。
また、社外の相談窓口(弁護士事務所)では、コンプライアンスやハラスメント等に関する業務上の相談のみならず、プライベートな問題にかかわる相談も受け付けることにより従業員の満足度向上に努めています。国内の社内相談窓口は、匿名であっても通報・相談することができます。また、社外の相談窓口は、会社に対して匿名性を確保した上で通報・相談することができます。利用対象者は、正社員のみならず、派遣社員、パート・アルバイト、退職者、取引先の社員等からの通報・相談も受け付けています。

通報・相談が受理されると、従業員相談室の統括責任者である総務部長により公益通報対応業務従事者として指定された相談員が事実関係を調査します。調査を行う際には、通報・相談内容や通報・相談者に関する情報の保護を確保した上で、聞き取りなどの調査を行います。コンプライアンス違反または違反のおそれのある事実を確認した場合には、是正措置や再発防止策等を講じ、調査結果とともに通報・相談者に伝える仕組みとなっています。また、通報・相談者に対する報復行為等の不利益行為や通報・相談者が誰であるかを探索することは社内規程により禁止されています。
海外では、すべての現地法人において、国内同様のコンプライアンス等に関する通報窓口(匿名通報も可能)を設置し、内部通報担当部門(広報・総務本部 総務部)による調査・対応を行っています。

2025年に受け付けた74件の通報・相談案件のうち、コンプライアンス上の問題があった3件の事案については、速やかに是正対応を行っています。

「Speak Up 声を上げる勇気が会社を救う」というキャッチコピーが大きく記載された小林製薬グループ従業員向けの相談窓口案内ポスター。法令違反や社内規程違反、不正行為、ハラスメントなどの悩みを相談できる2つの窓口(コンプライアンス相談窓口/ハラスメント相談窓口)の連絡先・メールアドレス・QRコード・電話番号が掲載されている。手元のスマートフォンを操作する写真も使用されており、匿名相談可能と明記されている。
従業員相談室告知ポスター
過去5年間の通報・相談件数(社外相談窓口へのプライベートな相談事案を除く)
  2021年 2022年 2023年 2024年 2025年
通報・相談件数 39件 55件 91件 80件 74件

お取引先様向けの窓口

当社グループでは、お取引先の方々が、当社グループの従業員等による不正行為、法令や企業倫理に違反する行為または違反するおそれのある行為を発見された場合に通報・相談いただけるよう、コンプライアンス通報・相談窓口を設置しております。

ご利用対象者:当社グループの取引先の役員・従業員および役員・従業員であった方で退職または取引終了から1年以内の方

取り組み

コンプライアンス推進

コンプライアンス行動基準

当社グループは2023年に持続可能な社会の実現を目指し、法令遵守、公正な情報開示、環境問題への取り組みなど、社会的責任を果たすための各種方針を盛り込んだ「企業行動憲章」を制定しました。今後は、海外現地法人向けに、周知のための活動も継続的に行っていきます。

また、「企業行動憲章」の具体的な行動基準を定めた「役員及び従業員の誓約」(コンプライアンス誓約書)に、グループ国内外の全役員・従業員が毎年署名を行っています。企業行動憲章と役員及び従業員の誓約の内容については、毎年、社会情勢等の変化等をふまえ検討を行い、適宜改定しています。これらの取り組み状況は、リスク・コンプライアンス専門委員会より取締役会へ報告され、取締役会は必要に応じて指示を行うことで監督しています。

コンプライアンス遵守状況の確認

当社及び国内関係会社に対しては、年に1度コンプライアンス意識や組織風土の状況を含めた従業員意識調査(声サーベイ)を実施しモニタリングをしています。意識調査の結果は経営会議へ報告するとともに、各部門へフィードバックを行っています。また、内部通報制度のほか、法令違反や社内規程違反などのコンプライアンス違反を把握し、改善するための「コンプライアンス総点検」アンケートを実施しています。これらの取り組み状況は、リスク・コンプライアンス専門委員会より取締役会へ報告され、取締役会は必要に応じて指示を行うなど、コンプライアンス推進状況を監督しています。
今後は、海外関係会社に対しても、取り組みを広げてまいります。

コンプライアンス啓発・教育

「品質・安全ファースト」は、経営の最重要課題という認識のもと、経営トップが品質・安全を最優先で考え、正しいことを力強く進めていくためのメッセージを全役員・従業員向けに定期的に発信しています。

また、下記のコンプライアンス教育を継続的に行い、現場の知識・意識レベルを高めつつ、心理的安全性の高い職場環境を作り、コンプライアンス推進に努めています。

階層別/機能別教育

役員から新入社員、キャリア入社者まで、それぞれのレベルに応じた計画的な研修を実施

月次教育の目的
  • 15分研修:管理職が主導する対話を通じた、コンプライアンス意識の向上
  • e-ラーニング:コンプライアンスに関する知識レベルの向上平準化
  • 品質安全教育:品質および安全に対する意識の徹底、再浸透
15分研修 eラーニング
対象者 国内当社グループ全従業員※1 国内当社グループ全従業員※2
1月 人権啓発① 企業行動憲章とインテグリティ
2月 コンプライアンス 情報セキュリティ①
3月 労働安全衛生 ハラスメント防止
4月 コンプライアンスと腐敗防止 情報セキュリティ②
5月 個人情報の取り扱い 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)
6月 ハラスメント防止 輸入管理
7月 贈収賄防止 情報セキュリティ③
8月 従業員相談室 健康経営課題
9月 自然災害の対策 不当景品類及び不当表示防止法(景表法)
10月 私たちのインテグリティ インサイダー取引防止
11月 ビジネスと人権 情報セキュリティ④
12月 人権啓発② 取引適正化
  1. 正社員、契約社員、パート、派遣社員含む。
  2. PC貸与している正社員、契約社員、パート、派遣社員に限る。

腐敗行為に関する法令違反の状況

2025年度、贈収賄等の腐敗行為に起因する従業員の解雇、および腐敗行為に関連した罰金・課徴金・和解金は発生しておりません。

知的財産管理

当社は、「“あったらいいな” をカタチにする」というブランドスローガンのもと、「新製品のアイデアを生み出す仕組み」を強みの源泉の一つと捉えています。当社はそのような強みを一層強化する観点より、新製品開発に向けたDX投資・M&A・人材投資を通じた無形資産(人的資本及び知的資本)への投資を推進しています。

特に知的財産について、当社は「世にない製品で新市場を創造する」というビジネスモデルのもと、製品特性をわかりやすく伝えるネーミング・広告にこだわり、それらを商標権で確実に保護できるように努めています。開発初期から事業部と知的財産部門が連携し、開拓した新市場の将来像を予測し、特許、意匠も活用した多面的な製品保護、グローバルな知的財産権の確保、模倣品対策を実施しています。これらの活動により、2020年度に「知財功労賞 特許庁長官表彰知財活用企業(商標)」を受賞しています。

医薬品の安全性・責任に関する業界イニシアティブへの参加

当社グループは、医薬品の安全性の確保等を目的に、以下の業界団体に加盟しています。
加盟する他企業とも連携し医薬品の適正使用等に関する業界ルールの策定に取り組んでいます。

  • 日本製薬団体連合会
  • 日本一般用医薬品連合会
  • 日本OTC医薬品協会
  • 日本漢方生薬製剤協会
  • 日本家庭薬協会

また、日本製薬団体連合会が定める「製薬企業倫理綱領」に従い、OTC医薬品における適切な情報公開、プロモーション活動を行っています。