小林製薬×デジタルで見過ごされがちなお困りごとを解決したい

小林製薬×デジタルで見過ごされがちなお困りごとを解決したい

小林製薬では、「見過ごされがちなお困りごとを解決し、人々の可能性を支援する」というパーパスの実現に向け、これまでの枠を超えた取り組みにチャレンジしています。その一つが、2023年1月に設置された「ヘルステック開発グループ」です。
今回はグループ長の合田に、ヘルステック開発グループの役割や今後お客さまにどんな価値をお届けできるのかを話してもらいました。ぜひ、最後までご覧ください。

合田 隆久
合田 隆久
2010年入社。入社以降、「ブルーレット」や「熱さまシート」の開発に携わる。その後、成長戦略の立案やAI・デジタル活用の推進などの業務に従事し、2023年からヘルスケア事業部新市場開発部ヘルステック開発グループ長。

「枠を超えたチャレンジ」で、新製品・新規事業の創出に挑む

—— まず、ヘルステック開発グループ設置の経緯を教えてください。

小林製薬では昨年からDX推進委員会を立ち上げ、デジタルを活用したアイデア創出や業務改革を実施しています。その流れで、デジタルを活用した新製品や新規事業を本格的に推進していこうと立ち上げられたんです。

—— 具体的にどんな役割を担うグループなんですか?

一番大きな役割は、ヘルスケア領域の新規事業や新製品の創出ですね。デジタルという手段を用いて、人の健康をより良くするものはすべて私たちの扱う範囲になります。
あとは、私たちがたくさんのトライ&ラーンをしていくなかで、蓄積される開発ノウハウや知識を社内に伝えていくというのも、役割なのかなと考えています。

—— なるほど!アイデアの創出から製品開発まで、すべてこのグループのなかで担うのですか?

そうです。ですから、チームには多種多様な職種や経験をしてきたメンバーがそろっています。そういったグループ編成がされるのも小林製薬では初めてのことなんです。

「枠を超えたチャレンジ」で、新製品・新規事業の創出に挑む

—— メンバー編成の段階から「枠を超えたチャレンジ」なんですね。今はみなさんどんなテーマに取り組んでいるのでしょうか?

まだすべてのテーマが進行中で、製品やプロジェクトの詳細はお伝えできないのですが、近年注目されているフェムテックの領域はいち早く注力していく予定です。
女性特有のお悩みというのはとても多く、かつ人それぞれでお悩みの種類も深度も違います。小林製薬では、『命の母A』や『サラサーティ』という製品を昔から扱っていることもあり、そんなお悩みの実態がデータとして蓄積されているんです。多くの女性のお悩みを知る小林製薬だからこそ、解決していかないといけないテーマだなと考えています。

「枠を超えたチャレンジ」で、新製品・新規事業の創出に挑む

デジタルとリアルを掛け合わせ、お悩みを共有できる環境を築いていく

—— フェムテック領域で新たに気づいたことや課題として感じていることはありますか?

更年期の症状を感じていらっしゃる方々にインタビューをする機会があったんですが、更年期を終えた身近な女性に身体の悩みを相談するというアナログなコミュニケーションを取っている方が多かったんです。一方で、身近に相談できる人がいないという人もいました。更年期症状やPMSなど女性特有の悩みは、まだまだ正しい知識が広く浸透しておらず、「辛くても我慢するもの」と考える方も多くいらっしゃいます。自分の抱える悩みがあまり共有できずに苦しんでいる方が多くいらっしゃるということに気づきました。

—— 女性同士でも自分の悩みがどのレベルなのか、他にも悩んでいる人がいるのか分からずに抱えてしまう方も多いんですね。

そうなんです。生理や更年期といったお悩みの解決には、医薬品やサプリメントをはじめとしたソリューションの提供はもちろん、「声をあげにくい」といった周囲の環境を変えていくことが大切なんです。そのため、データやデバイスを活用するデジタル分野でのサービス提供はもちろん、デジタルだけに枠を限定せず、セミナーやワークショップ、イベントの開催も予定しています。あとは、社内という枠からも出て、色んな企業様と協業もしていますね。

—— あらゆる枠を超えたチャレンジをしているんですね!

デジタル、リアル双方からのアプローチであらゆるコミュニティを築いていきたいと思っています。コミュニティは、女性だけではなく、男性も入ることができ、勉強・理解さらには根本的な解決にもつながるコミュニティにする必要があると感じています。

「見過ごされがちなお困りごと」に、目をやれるのがデジタルの真の力

デジタルとリアルを掛け合わせ、お悩みを共有できる環境を築いていく

—— 今後、デジタルの力を活用することで、お客さまにはどんな可能性を提供できると考えていますか?

小林製薬のパーパスにもある「見過ごされがちなお困りごと」にもっと目を向けることができるのがデジタルの力だと思っています。先ほどお話ししたフェムテック領域もそうですが、お客さまによってお悩みの種類や深度は多種多様です。そんななか、何が見過ごされているのかという事実をまず知るためには、お客さまのことを細かい解像度で知らないといけない。でも、アンケートやヒアリングだけでは限界があると思うんです。そこで、ウェアラブルデバイスやアプリを経由したデータがあると、お客さま自身も気づいていない行動や感情、身体の変化をもっと細かく知ることができますよね。それを活用して、新しい製品やサービスをつくることで、未来の新たな生活習慣をも作り出せるんじゃないかと私は考えています。

—— 小林製薬がこれまで培ってきた強みも生かせるんでしょうか?

データがあって、お悩みを見つけられたとしても解決する手段を作れないとダメですね。そこに小林製薬がこれまで培ってきた、お客さまのためにスピード感をもって製品を創出する文化や、ヘルスケアから日用品まで幅広い製品群を持っているという特長がすごく効いてくると思うんです。アプリやデバイスを作る力はスタートアップやITを主軸にしている企業には敵わないかもしれない。でも、具体的なお悩みの解決策として「この製品が合いますよ」と自社製品の提案までできる会社はあまり多くないと思います。そこは小林製薬の大きな強みだと思ってるので存分に生かせるはずです。

—— ありがとうございます。最後に、グループとして今後の目標にされていることを教えてください。

まずは少しでも早く新製品やサービスを世に出して、成功事例を作りたいと思っています。長期的には、やはりパーパスでもある「見過ごされがちなお困りごとを解決し、人々の可能性を支援する」ことに寄与していきたいですね。そのためにも、デジタルを活用しながら、どんな枠にも捉われない挑戦を続けていきたいと思っています。

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