肛門の仕組み
肛門には腸の粘膜部分とおしりの皮膚との境となる「歯状線(しじょうせん)」があり、その周辺には毛細血管が集まった「静脈叢(じょうみゃくそう)」があります。
いぼ痔ができるメカニズム
排便時にいきんだり、長時間座りっぱなしなど、肛門に負担をかけてしまったとき、肛門の血液循環が悪くなります。そうすると静脈叢がうっ血して腫れあがり、いぼ痔ができてしまいます。
いぼ痔はできる場所により2種類
「内痔核」は、上記の歯状線より内側にある粘膜部分の静脈叢がうっ血してできる腫れのこと。ここには知覚神経が通っていないため、ほとんどの場合、痛みを感じることがなく、出血などではじめて気づくことも多いのです。進行すると、腫れが肛門の外に出てくることもあります。
一方、「外痔核」は、肛門の歯状線より外側の皮膚に静脈叢がうっ血してできる腫れのこと。「内痔核」は腸の粘膜部分、「外痔核」はおしりの皮膚と、できる場所が異なります。皮膚で知覚神経も通っているため、「外痔核」は多くの場合、痛みを伴います。肛門付近に違和感があって気づいたり、手で触って確認したりすることができます。