マテリアリティ(最重要課題)

2035年ビジョン達成に向けたマテリアリティ

2024年の紅麹事案の発生は、これまで推進してきたサステナビリティ経営の基盤が崩れたことを意味しました。そのため、2024年から2025年にかけて改めてサステナビリティに取り組む意義と当社にとってのマテリアリティの見直しを行いました。
マテリアリティの特定にあたっては、紅麹事案からの信頼回復無くして持続的成長は成し得ないとの認識のもと、信頼回復の視点と持続的成長の視点のそれぞれで整理を行いました。
当社は、今回新たに設定したマテリアリティの解決に取り組むことで、信頼回復と持続的成長の両輪を回しながら2035年ビジョンの達成を目指していきます。

これまでのマテリアリティ(~2025年度)

『2025年までのマテリアリティ』と『見直しにおける主な観点』を示す図。左側はピラミッド型で、上段に『2+3のマテリアリティ』として、社員と消費者の『あったらいいな』を形にする取り組み、サプライチェーン全体の人権尊重、気候変動課題への挑戦、企業価値向上を支えるガバナンスなどが並ぶ。下段の『事業基盤』にはESG区分(E・S・G)に沿い、環境リスク管理、組織・ガバナンス(内部統制・コンプライアンス・リスク管理)、社会(労働安全衛生・心身の健康)、製品の安心・安全など『企業としてのリスク低減』項目が記載される。右側は見直しの観点として、2035年ビジョン実現に向け事業戦略・人材戦略に沿うものへ変更すること、人権尊重と気候変動対応は継続的に重要であること、ガバナンスは(紅麹事案を受け)強化すること、従来はマテリアリティに含めなかったリスク低減活動の前提を見直し強化対象を抽出することが示され、左の項目と点線で対応づけられている。

これからのマテリアリティ(2026年度より)

信頼回復と持続的成長の二つの循環を通じて2035年ビジョンを目指す戦略図。信頼回復では、お客様への補償、品質の追求、全社で創り直す新小林製薬、コーポレートガバナンスの抜本的改革の4項目を示し、持続的成長では、新しい生活習慣の創造、多様な人の活躍と成長、脱炭素の実現、循環する製品の実現の4項目を示す。最終的に、お客様の『あったらいいな』を発見し、『これがないと困る』と感じていただける製品を創造する2035年ビジョンを目指すことを表している。
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マテリアリティ特定プロセス

(Ⅰ)信頼回復に向けたマテリアリティ特定プロセス

2023〜2025年の中期経営計画策定時の整理においては「事業基盤」としてマテリアリティの前提に置いていた「風土」や「品質」「ガバナンス」については、新たに立て直しを行った後それを確実に定着させていくために、今回の見直しではマテリアリティに位置づけました。また、健康被害にあわれたお客様および損害を受けられた企業様への補償については、引き続き何よりも優先して誠実かつ適切に実行していくことから、こちらもマテリアリティとしています。

マテリアリティ 課題の詳細 主な取り組み
1 お客様への補償 誠実な補償
  • 健康被害にあわれたお客様および損害を受けられた企業様への誠実な補償
2 品質の追求 品質・安全ファーストの徹底
  • 「品質・安全ファースト」定着のための教育・対話
  • QMSの体制整備と定着
    (ものづくりと品質保証のマネジメント)
  • 第1線(現場)の品質意識および専門性の強化
3 全員が一丸となって創り直す新小林製薬 風土改革
  • 全従業員を対象とした理念体系への共感と自分事化を推進する施策
  • 現場の主体的な取り組みを奨励し、最大化させる施策
4 コーポレート・ガバナンスの抜本的改革 新コーポレート・ガバナンスの構築と運営
  • 取締役会の改革と運営(機関設計の検証、監督機能の強化等)
  • 現体制の取締役会の実効性評価の実施
  • グローバルガバナンス体制の再構築と運営
内部統制
  • 危機管理体制の再構築と運用
  • リスク・コンプライアンス体制の再構築と運営

(Ⅱ)持続的成長に向けたマテリアリティ特定プロセス

2035年に向けた長期戦略策定の中で、グローバルな社会課題の把握とそれに対する当社のリスクと機会を整理し、社会にとっての重要度と当社にとっての重要度の2軸で評価を行い決定しました。

課題の洗い出し
  • 現在~今後想定される社会課題を網羅的に確認
  • 当社にとってのリスクと機会を整理
課題の評価と
優先順位付け
  • 社会にとっての重要度と当社にとっての重要度の2軸で整理
マテリアリティの
妥当性の確認·特定
  • サステナビリティ委員会、取締役会での審議
マテリアリティ 課題の詳細 主な取り組み
5 新しい生活習慣の創造 ブランド価値の最大化と新市場創造
  • 「国内事業」の持続的成長
  • 「グローバル」展開の加速と基盤確立
  • 魅力品質の創出
    (専門性強化、共創による価値創出力向上)
6 多様な人の活躍と成長 人権の尊重
  • 人権デュー・ディリジェンスの実施と救済の仕組みの運営
健康経営の推進
  • 従業員の心とからだの健康維持促進
人材の活躍推進
  • イキイキと活躍できる環境の実現に向けた施策
社会への還元
  • 従業員参加型社会貢献活動
7 脱炭素の実現 2050年カーボンニュートラルに向けたGHG削減
  • 自社が排出するGHGの削減(Scope1,2)
  • 自社の外で排出されるGHGの削減(Scope3)
8 循環めぐる製品の実現 プラスチック資源の削減と再利用
  • 石油由来バージンプラスチックの削減
  • 再生プラスチックの導入