サステナビリティマネジメント
方針
サステナビリティ基本方針
当社グループは、「人と社会に素晴らしい『快』を提供する」経営理念の実践が、人、社会、環境との調和を図り、持続可能な社会への貢献と企業としての持続可能な成長につながると考えています。
このことは、まさに「社会のサステナビリティ」と「小林製薬グループのサステナビリティ」を同期化させることであり、これまで世の中にない製品を生み出すことで新しい生活習慣を作り、新市場を創造してきた当社グループに新たな成長の可能性をもたらします。さまざまな社会課題に視野を広げ、一人ひとりの暮らしの中の見過ごされがちな「お困りごと」を発見し、製品・サービスを通じて、「誰ひとり取り残さない社会」の実現に貢献します。
「人」、「社会」、「環境」と私たち
人
社員一人ひとりが自分らしさを発揮して、”あったらいいな”をカタチにするために、多様なアイデアを生み出す自由闊達な企業風土を大切にしています。この企業風土を醸成する制度や仕組み、キャリア開発支援、成長実感をテーマとした人事制度、働き方の多様性を実現する環境整備等、社員一人ひとりから生み出される価値を最大化する取り組みに投資し、企業価値の創造につなげることを目指します。また、当社グループ人権方針に従い、対話を通じてサプライチェーン全体の人権尊重に取り組みます。
社会
一人ひとりのお困りごとを解決する”あったらいいな”の先にある社会課題にアプローチし、アイデアをカタチにすることで、健康と福祉の向上に貢献します。
人々が暮らしの『快』を実感できる社会貢献活動の推進、さまざまなステークホルダーと連携し相互の強みを生かした取り組み、社員の専門的なスキルや知識を活かした活動等を行うことで、地域社会との共生と発展を目指します。
環境
私たちは、豊かな自然や地球環境の支えがあるからこそ事業を営んでいることを忘れず、資源の有効な利用に努めます。また、カーボンニュートラルや循環型社会への移行、生物多様性の保全など、世界共通の環境課題に真剣に向き合い、ステークホルダーと力を合わせ、その解決のためのアイデアを製品・サービスとしてカタチにすることでこの課題に取り組みます。
体制

SDGs達成への貢献
持続可能な開発目標(SDGs)は、2015年に国連総会で採択された2030年までに達成すべき世界共通の目標です。当社では、事業活動やESGの取り組みを通じて、持続可能な社会の実現に貢献します。
社内浸透のための取り組み
ESG視点で経営を磨くため、取締役会においてESGの現状と課題を協議し、重要テーマを特定して全社戦略としてPDCAを回しています。役員研修においても、国際的な流れや企業に求められる変化について研修を実施。ビジネスモデルや重要な経営資源など、当社課題について意見交換を行っています。
従業員に向けてはグループ報で連載を組み、理解促進に努めています。また、2019年度よりグループ経営方針をはじめ、各事業部方針にもESGの要素を盛り込みました。従業員一人ひとりが日々の業務の中でESG視点を持ち、業務改革・意識改革を行うことで、会社全体としてESGを推進し、持続的成長を目指します。
ESGや社会問題についての社内啓発
当社は、従業員のサステナビリティに対する意識を高め、行動を促すための社内ワークショップ「サステナビリティMeetUp!」を2020年から続けています。これまでに30回以上開催し、参加者はのべ5,000名に届く勢いです。オンラインでの開催を基本とし、日本全国、さらには海外で勤務している従業員が参加しています。職位も幅広く、役員からパートで働く従業員まで同じチームでディスカッションをしています。

累計参加者数

これまで取り上げたテーマ

取り上げるテーマもさまざまで、2022年6月に開催したワークショップでは、スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥーンベリさんに共感した世界各地の若者が起こした気候変動への対策を求める運動「Fridays For Future」に参加しているメンバー3名に登壇していただきました。
2022年8月に開催したワークショップでは、キリングループとのコラボレーション企画として、両社従業員が参加し、互いに自社のサステナビリティに関する取り組みを紹介し、ディスカッションを行いました。

ワークショップ(オンライン)の様子
「サステナビリティMeetUp!」から派生して、さまざまな所属で同様の形式のワークショップが開催されることで、新しい製品のアイデアが生まれるなど、製品開発にも良い影響が生まれています。

キリングループとのコラボレーション企画のポスター
ステークホルダーエンゲージメント
当社では、「社会にとっての“あったらいいな”をカタチにする」ことをテーマに、事業活動を通じた「社会的価値」と「経済的価値」の同時実現を目指し、積極的に展開しています。NPO・地域社会・行政などの幅広いステークホルダーと連携・協働しながら進めていきます。

マルチステークホルダー方針
当社は、経営理念に「人と社会に素晴らしい『快』を提供する」ことを定めています。その実現のために、株主にとどまらず、お客様、従業員、取引先、地域社会をはじめとする多様なステークホルダーとの価値協創が重要となっていることを踏まえ、マルチステークホルダーとの適切な協働に取り組んでまいります。その上で、価値協創や生産性向上によって生み出された収益・成果について、マルチステークホルダーへの適切な分配を行うことが、持続可能な社会への貢献や経済の持続的発展につながるという観点から、従業員への還元や取引先への配慮が重要であることを踏まえ、以下の取組を進めてまいります。
1.従業員への還元
当社は、パーパスである「見過ごされがちなお困りごとを解決し、人々の可能性を支援する」ことを実現するため、社会と生活者のさまざまな声に耳を傾け、そこから様々な“あったらいいな”をカタチにすることに取り組みます。
これらの活動により、持続的な成長と生産性向上に取り組み、付加価値の最大化によって生み出した収益・成果に基づき、自社の状況を踏まえた賃金の引上げを行います。
また、“あったらいいな”をカタチにしたいと想う従業員が、持てる力を存分に発揮して、やりがいを感じられるよう、会社は従業員が成長できる環境を整え、人材投資を惜しむことなく実施していきます。これらの活動により、従業員への持続的な還元を目指します。具体的には、賃金の引上げについては、当社を取り巻く事業環境、当社の業績や中期的な見通し、直面する課題を踏まえた上で、従業員のモチベーションを高め、パフォーマンスの向上に繋げます。
人材投資については、従業員の多様な価値観を大切にし、自分らしさを発揮できる様々な挑戦のフィールドを提供すること、また、一人ひとりの成長を全力でサポートできる環境づくりや教育支援に取り組んでまいります。その環境こそが、社員の積極性を育み、並外れた顧客志向、アイデア創造力を高め、”あったらいいな”を自分らしくカタチにすることにつながると考えています。
その結果、社員一人ひとりが、お客様に喜んでいただくことを通じて、充実感とともに自身の成長を実感できると信じています。
2.取引先への配慮
当社はパートナーシップ構築宣言の内容遵守に引き続き、取り組んでまいります。
- パートナーシップ構築宣言の登録日
- 2023年10月23日
(2024年8月27日登録更新)
(2025年4月22日登録更新)
また、消費税の免税事業者との取引関係についても、政府が公表する免税事業者及びその取引先のインボイス制度への対応に関する考え方等を参照し、適切な関係の構築に取り組んでまいります。
3.その他ステークホルダーに関する取組
当社は、サステナビリティ経営を推進し、社会と当社のサステナビリティの同期化を追求するためには、従業員、取引先、地域社会をはじめとする幅広いステークホルダーとの対話・エンゲージメントを深めることが重要であると考えています。
様々なステークホルダーの期待と信頼に応え、共に社会課題の解決に取り組み、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
令和6年1月16日
(令和6年9月18日 代表者変更により更新)
(令和7年5月14日 代表者変更により更新)
小林製薬株式会社 代表取締役社長 豊田 賀一