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小林製薬の「熱さまシート」25周年
世界年間販売枚数 約4億枚! これまでの歩み、そしてこれからの展望

  1. Ⅰ.おでこを冷やして25年
  2. Ⅱ.25年間の歩み
    1.“あったらいいな”の製品化
    2.“こんな時いいな”の使用シーン
    3.“こんな国でも” 世界に広がる「熱さま」旋風
  3. Ⅲ.今後の展望
    <ブランドマネージャー 西浦 由香利>

<製品パッケージ>

<製品パッケージ>
  1. ◆ Appendix

    1. 1.影のヒーロー「熱さまくん」
    2. 2.熱さまシートの歴史
    (入社式にて)(入社式にて)
  2. (ブランドマネージャー西浦と熱さまくん)(ブランドマネージャー西浦と熱さまくん)
  3. (熱さまくんのモデルとなった宮西※と)※初代熱さまブランドマネージャー 現:国際事業部長(熱さまくんのモデルとなった宮西※と)
    ※初代熱さまブランドマネージャー
    現:国際事業部長

?.おでこを冷やして25年

おでこ用冷却シートの代名詞、小林製薬の「熱さまシート」が誕生したのは1994年。シンプルな外見に反し、多くの困難を乗り越え発売された「熱さまシート」は、初年度には当初目標の約4倍の550万個を売り上げ、一躍大ヒット商品に。
それから25年、「発熱したら、冷却シートをおでこに貼る」という新しい生活習慣の提案は、今ではすっかり当たり前の光景になりました。その活躍の場は、日本だけでなく世界にも拡大。
今では全世界で年間約4億枚を販売しています。
今年の10月に発売25周年を迎える「熱さまシート」、その歩みとこれからの戦略についてご紹介します。

(発売当時の製品パッケージ) (当時の開発風景)

?.25年間の歩み

1.“あったらいいな”の製品化
~悩みの発見、開発、そしてわかりやすいマーケティング~

「熱さまシート」の開発は、「熱が出た時、濡れタオルがずり落ちて煩わしい。なんとかできないか?」という社員自身の悩みから、スタートしました。早速、ニーズについて調査してみると、同じ悩みを抱える方は他にも多く存在し、特に求められていることは、“すぐ使える” “ずり落ちない”“効果の持続性”の3つであることが判明しました。
しかし、これまでにない製品のため、どのような素材で、どのような仕組みにすればいいのか?開発から2ヶ月たっても方向が定まりません。そんなある日、企画担当者が同僚と居酒屋へ行った時、何気なく手を伸ばした「刺身こんにゃく」が手の上にポトリ。「これだ!」。ひんやりと気持ちの良い感触にヒントを得て素材を探索し、保水性の高いジェルとそれを不織布に塗布する技術を採用することに決定しました。
次は冷却時間とはがれにくさへの挑戦です。時間を延ばすにはジェルを増やしたい、はがれにくくするにはジェルを減らしたい…室温40度・湿度75%の実験室にこもって、その絶妙なバランスを探りました。およそ200パターンにも及ぶ処方を試し、試作品を作り、毎日20~30人の研究員が何時間もおでこに貼って使い心地をチェックしました。
発熱時の使用感を試すため、わざとお酒を飲んで体温を上げて実験に臨んだこともありました。発売直前の輸送実験でも、水分量の多いジェルが振動に耐えられず崩れてしまうという大トラブルに見舞われましたが、ジェルの硬度を再度見直し、ようやく完成にこぎつけました。
苦労の末、誕生した「熱さまシート」ですが、まったく新しい製品であるため、“誰のためのどんな商品なのか”、お客さまに理解していただくための「わかりやすさ」が重要な鍵となります。
下記の4つのポイントを挙げ、四位一体のマーケティングで、発熱時に「熱さまシート」を使ってもらえるよう、わかりやすく伝えていきました。

?「リズム感ある覚えやすいネーミング」
?「ひと目でベネフィットが伝わるパッケージ
?「『こんな時!』と共感できる広告」
?「お客さまがすぐに製品を見つけられる店頭づくり」

こうして発売された「熱さまシート」は大ヒット。お子さまをお持ちのお客さまからは「ずり落ちないので安心して家事ができる」といった感謝のお手紙が続々と届くなど、まさに小林製薬の“あったらいいな”をカタチにした製品となり、「発熱したら、冷却シートをおでこに貼る」という新習慣が定着していったのです。

(発売当時のCM)
(発売当時のCM)

2.“こんな時いいな”の使用シーン
~「発熱時」から「熱にまつわるすべてのシーン」へ~

(図1)熱さまシート 夏場・冬場の売上比率

元々、風邪が増加する冬場を想定して発売した「熱さまシート」ですが、夏場の購入が少なからず見られました。そこでお客さまの使用実態を調べたところ、発熱時に加えて、「寝苦しい時」、「暑さしのぎ」、「リフレッシュしたい時」、「勉強で集中する時」など、熱に関わるさまざまな悩み・シーンでお使いいただいていることがわかりました。
発売当初の1995年度は夏場の売上は全体の34%に過ぎませんでしたが、1998年から「寝苦しい夜には熱さまシート」というメッセージで夏の新しい使い方を提案したところ、徐々に浸透していき2000年度には冬場と夏場の売上がほぼ半分ずつになりました。
さらに2005年にスタートした「クールビズ」の取り組みも追い風となって夏場の需要が増え、直近では59%と、発熱時だけではない、「熱を冷やす」オールラウンドなブランドへと進化を遂げました。【図1】

3.“こんな国でも”世界に広がる「熱さま」旋風 
~日本から世界へ~

「熱さまシート」の海外進出は、発売2年後の1996年から開始、現在に至るまで各地域のニーズに合わせた提案を行ってきました。例えば、シンガポールやフィリピンでは医療費が安く、子どもが発熱するとすぐに病院へ行くことが多いため、「深夜で病院に行けない時に」というシーンで、マレーシアでは寝苦しい夜や渋滞中の車内でのクールダウンとして使用されることが多いことから「暑さ対策」として訴求しました。また、欧米では一般的に少しでも発熱をするとすぐに解熱剤を飲みますが、偏頭痛で苦しむ方も多いことに着目、パッケージに「Migraine(マイグレイン)」(偏頭痛)と記して販売しました。

(偏頭痛訴求のCM)
(偏頭痛訴求のCM)

さらに2014年には、中国メディアで「日本に行ったら買わねばならない12の医薬品<神薬>」に「熱さまシート」が取り上げられ、旅行者の方々に注目されました。これにより、日本国内で「熱さまシート」を購入し、自国に持ち帰って広めてくださるお客さまが急増、後の「熱さまシート」の中国展開が加速する大きなきっかけとなりました。
現在、海外で最も売り上げの大きい中国では、認知度67%シェアも56%を獲得、特に香港では店頭売上・EC販売ともに好調で市場シェア99%と圧倒的な支持を得ています。
「熱さまシート」は約20カ国で展開、売上の56%を海外が占めるグローバルブランドに進化を遂げ、世界中のお客さまにご愛用いただいています。【図2】

【図2】熱さまシート 国内・海外の売上推移(各グラフ上の数字は海外の売上比率)

◆熱さまシートの海外展開

熱さまシートの海外展開

?.「熱さまシート」の今後の展望

<「熱さまシート」 ブランドマネージャー 西浦 由香利>

「熱さまシート」は“Cooling for health”というスローガンを掲げています。単に貼って気持ちいいだけではなく、体の余分な熱を取ることで健康にもメンタルにもプラスになる、そんなブランドにしていきたいとチームでは考えています。「熱さまシート」は発熱時だけでなく、様々なシーンで使われています。そんなお客さまのニーズに応えるため、使用方法や新しい商品の提案ができたらと思っています。
私は育児休暇から復帰した昨年4月から、「熱さまシート」の担当になりました。ある時、ママ友との会話で、「私(ママ友)の体調が悪くて横になっていると、うちの3歳の娘が「熱さまシート」をもってきてくれたのよ。娘の愛情と成長を感じてとても嬉しかった。」というエピソードを聞き、「熱さまシート」は単に冷やす“モノ”でなく、“おもいやり”という価値をもった商品なのだと気付かされました。
このエピソードのように、親子の心の絆を25年も繋いできた商品だということを決して忘れず、これからも日本で、そして世界で愛されるブランドに育てていきたいと思います。

<「熱さまシート」 ブランドマネージャー 西浦 由香利>

◆ Appendix

1.影のヒーロー 「熱さまくん」

1.影のヒーロー 「熱さまくん」

<熱さまくんのプロフィール>
誕生日:10月5日
出身地:大阪府
体温:ちょっぴり高め
好きな食べもの:かき氷(「キーン」となるのがたまらない)
特技:歌とダンス
性格:思いやりがあって、元気いっぱい。熱しやすく冷めやすい。
習性:イタズラ好きで、隙あらば身体のどこかに熱さまシートを貼ってくる
最近の悩み:好きな女の子の前で、いつも舞い上がって熱が出ちゃう
将来の夢:クールなダンサー
ファッション:「おしゃれはがまん」。外では絶対に半袖半ズボンしか着ない。

  1. 大阪府連携協定
  2. 神農祭(しんのうさい)

小林製薬の本社がある大阪市中央区道修(どしょう)町にある少彦名(すくなひこな)神社のお祭

2.熱さまシートの歴史

2.熱さまシートの歴史

以上

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