品質へのこだわり

富山小林製薬での取り組み

品質とは、お客さまの安心・安全を保証するものであり、製造部門では、いかに安定した品質を保てるか、同時にいかに効率化して利益を出せるかを常に追求しています。品質の追求においては、悪いものを「入れない」「作らない」「出さない」という3か条があります。
「入れない」では、資材メーカーと品質改善を図り、「作らない」では、情報共有に注力しています。トラブル事例とその対策を報告したり、過去の事例を整理し、誰もが見れるような仕組みにしています。「出さない」では合格ラインの幅を狭め、異常値を検出しやすくしています。検出されたデータを解析し、工程規格の設定値に反映しています。

医薬品には、薬機法に則った品質基準がありますが、栄養補助食品には法的に定められた基準はありません。そこで富山小林製薬では、「日本健康・栄養食品協会」が発行している「GMP適合認定証」の審査を受け、認定を受けました。これにより、原料の受け入れから最終製品の出荷に至るまでの管理組織構築と作業管理(品質管理、製造管理)の実施、設備構造の構築が確認されています。
今後も製品の品質と安全性の向上を図っていきます。

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目視検査行程

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洗浄行程

GMP適合認定証

GMPとはGood Manufacturing Practice の略で「適正製造規範」といい、厚生労働省より、2005年2月1日付「錠剤、カプセル状等食品の適正な製造に係る基本的考え方について」(ガイドライン)が示されています。
そこで、原料の受け入れから最終製品の出荷に至るまでの全工程において、製品の品質と安全性の確保に努める必要があることから、適切な管理組織の構築及び作業管理(品質管理、製造管理)の実施(GMPソフト)と、適切な構造設備の構築(GMPハード)をしている工場に認定されるものです。

愛媛小林製薬での取り組み

愛媛小林製薬においては、『熱さまシート』や『サラサーティ』等の衛生用品を扱っています。それゆえ、厳密な安全衛生管理に取り組んでいます。資材メーカーと協力し、異物が入らない仕組みを構築すると共に、生産ライン投入前に最終検査を行い、それに合格した資材のみ使用するルールになっています。
また、人による異物やゴミの混入を防ぐため、生産ラインへ入る前には、クリーンルームで着替え、エアーシャワーで異物除去を行ってラインに入るなど、徹底した衛生管理を実施しています。このような検査や設備だけでは十分とはいえません。生産工程のポイントとなるところでは、人による目視検査を行うことで、万が一が起こらない体制を構築しています。
さらに、ヒューマンエラーをなくすことを目的に、指差呼称100%達成を目標に取り組んでいます。常に最高の品質をお届けするために、技術や設備、さらに人による管理という三位一体での品質管理を実施しています。

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熱さまシートの目視検査

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指差し呼称の徹底によりエラーを防止

桐灰小林での取り組み(ISO 13485)

2015年12月4日に製造部門である桐灰小林製薬三田工場では、長年ISO 9001を運用していましたが、小林製薬グループの国内工場では初めてISO 13485認証を取得しました。
ISO 13485とは、安全で有用な医療機器の継続的な製造・供給を目的とした、医療分野における品質マネジメントシステムの世界標準規格で、ISO 9001と比べて、整備する書類が約3倍に増加しましたが、外部講師を招いて勉強会を実施し、関係者全員で知識を深め対応しました。
今後も、この経験を通じて得られた結束力に磨きをかけ、さらなる品質向上を追求していきます。

開発現場の取り組み

開発現場では設計品質、性能品質、表示品質について議論を重ねながら品質担保の活動を進めています。開発者はお客さま視点での製品開発が求められますが、時として開発者の視点で品質の目標値を設定してしまいがちです。したがって、特に設計段階における設計品質の協議は非常に重要です。
また、開発者が意識しなければならないのは性能品質(製品性能データ)です。データにはお客さまに製品の性能をわかりやすく伝えるためのデータと、学術的視点に立って有識者(第三者)に対して説明責任を果たすためのデータがあります。
いずれのデータも非常に大切であり、2つのデータの必要性をさらに開発現場に浸透させて品質の高い製品開発に取り組んでいます。

性能品質データ

おりものシートと『尿モレサラサーティ』で吸水力を比較

おりものシートと『尿モレサラサーティ』に、10ccの水分を吸水させた30秒後の吸水力を比較しています。
ティッシュを表面に当ててみると、おりものシートの表面には、まだ水分が残っていることがはっきりわかります。

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比較写真

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おりものシート

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『尿モレサラサーティ』少量用

通信販売の取り組み

お客さまに安心、信頼して購入いただけるように「栄養補助食品の着色料、香料、保存料の無添加」「配合成分・含有量の表示」だけでなく、医薬品との飲み合わせなどに対応した製薬会社ならではの専門の相談室を設置しています。
製品開発では、さまざまな成分に注目して、その有用性や安全性の研究を続けています。原料の選定、成分の処方や配合、飲みやすさにおいても妥協することなく検証を繰り返して製品化しています。また、製品の中身だけでなく、使い勝手も考慮して容器、包装を設計することも重要です。
品質については、医薬品並みの厳しい品質管理を徹底しており、「健康補助食品GMP適合認定証」を取得している工場で、医薬品の製造管理基準であるGMPに準拠して、品質と安全性の確保に努め、お客さまに選んでいただける製品を提供するべく日々取り組んでいます。