ニュースリリース

<< 一覧に戻る

印刷
2019年3月18日

世界初!お肌のふきとりにより除去した菌の可視化に成功
ふきとり化粧水によるニキビ・肌あれ予防/改善効果を確認
―2019年3月20日〜23日 日本薬学会 第139年会(千葉)にて発表―

小林製薬株式会社(本社:大阪市、社長:小林章浩)は、お肌のふきとりケアにより除去した皮膚常在菌の可視化に初めて成功いたしました。さらに、ふきとり化粧水の連用によるニキビ・肌あれ予防/改善効果を確認いたしました。本研究成果は、2019年3月20日〜23日に千葉県で開催される「日本薬学会 第139年会」にて発表いたします。

研究の背景

ふきとり化粧水を含ませた化粧用コットンでお肌をふきとるスキンケアは、古くから美容目的で行われています。当社はこの「ふきとり化粧水によるお肌のふきとり」がニキビ・肌あれの予防/改善にも効果的であると考え、殺菌成分・抗炎症成分を配合したふきとり化粧水によるニキビ・肌あれの原因となる皮膚常在菌・角質・皮脂汚れの除去効果の可視化を試みました。さらに、4週間連用によるニキビ・肌あれへの効果について検証いたしました。

研究結果 ダイジェスト
  1. 1.ふきとり後のコットン上の皮膚常在菌・角質の撮影に世界で初めて成功した。
  2. 2.顔をふきとった後のコットンからは、1枚あたり約3,500万個のアクネ菌が検出された。
  3. 3.ふきとり化粧水の4週間連用により、ニキビ・肌あれ予防/改善効果が認められた。

※2018年12月現在、国内外の学術文献・学会抄録31,043,538件を対象に調査し該当なし

今後、製造販売する製品に、今回の知見を活かしてまいります。

研究の結果

1.ふきとり後のコットン上の皮膚常在菌・角質の撮影に世界で初めて成功した。

ふきとり化粧水を適量含ませた化粧用コットンで、洗顔後の20代女性および30代男性の顔をふきとりました。ふきとり後のコットンを、走査電子顕微鏡(SEM)を用いて観察したところ、自然乾燥ではコットンに絡みつく角質と皮脂の混合物とみられる粘着物が確認されました。(図1) さらに、臨界点乾燥という特殊な乾燥手法を用いることにより、ふきとり後のコットン上の角質、およびその表面に多数存在する皮膚常在菌を観察することが可能となり、その撮影に世界で初めて成功いたしました。(図2)

図1 ふきとり前後のコットンの電子顕微鏡写真 【自然乾燥処理】

図1 ふきとり前後のコットンの電子顕微鏡写真 【自然乾燥処理】

図2 ふきとり後のコットンの電子顕微鏡写真 【臨界点乾燥処理】

図2 ふきとり後のコットンの電子顕微鏡写真 【臨界点乾燥処理】

試験方法:
ふきとり化粧水を適量含ませた化粧用コットンで、洗顔後の20代女性1名、30代男性1名の顔面を3回ふき取った。そのコットンを自然乾燥処理あるいは臨界点乾燥処理し、走査電子顕微鏡(SEM)にて観察した。

2.顔をふきとった後のコットンからは、1枚あたり約3,500万個のアクネ菌が検出された。

ふきとり化粧水を適量含ませた化粧用コットンで、洗顔後の20代女性の顔をふきとり、アクネ菌Cutibacterium acnes (以下C. acnes) 数の解析を行いました。その結果、コットン1枚あたり約3,500万個のアクネ菌が検出されました。(図3)

図3 コットン1枚あたりのアクネ菌数

図3 コットン1枚あたりのアクネ菌数

試験方法:
化粧水を適量含ませた化粧用コットンで、洗顔後の20代女性5名の顔面を3回ふき取った。ふき取り後のコットンからDNAを抽出し、リアルタイムPCRを用いてC. acnes の菌数を解析した。

3.ふきとり化粧水の4週間連用により、ニキビ・肌あれ予防/改善効果が認められた。

ふきとり化粧水のニキビ・肌あれへの効果を確認するため、20〜40代の女性で、殺菌成分・抗炎症成分を配合したふきとり化粧水の4週間連用試験を実施しました。その結果、連用前に比べ、連用後では、ニキビ個数、角層水分量、水分蒸散量、重層剥離率、赤みスコア、かさつきスコアに有意な改善が認められました。(図4、図5)

図4 ふきとり化粧水の連用試験結果

図4 ふきとり化粧水の連用試験結果

図5 ふきとり化粧水の連用による重層剥離率の変化(著効例)

図5 ふきとり化粧水の連用による重層剥離率の変化(著効例)

用語解説

水分蒸散量:
角層を通じて体内から揮散する水分量のこと。
低い方がお肌のバリア機能が整った良い肌状態と考えられる。
重層剥離率:
角層をテープではがした際に、角層細胞が重なってはがれること。
重なりが少ない方がバリア機能の整った良い肌状態と考えられる。

試験方法:
医師の診断により、ニキビ症状および肌あれ症状を有する20〜49歳の健常な日本人女性11名を被験者とし、4週間、朝晩2回、洗顔後に殺菌成分・抗炎症成分を配合したふきとり化粧水を含ませた化粧用コットンによるふきとりケアを実施した。
連用前、2週間後、4週間後の角質水分量および水分蒸散量の測定、採取した角層の重層剥離率の測定、医師によるニキビ個数、赤みスコア、かさつきスコアの判定を行った。
Dunnettの検定、Wilcoxonの符号付き順位検定で統計解析した: *:P<0.05, **:P<0.01, ***:P<0.001, bar:標準偏差 2013年10月実施

以上の結果より、「ふきとり化粧水によるお肌のふきとり」によってニキビ・肌あれの原因となる皮膚常在菌・角質・皮脂汚れを物理的に除去できるため、毎日のふきとりケアがニキビ・肌あれの予防/改善に効果的であると考えられます。

以上