人財育成に関する基本方針

写真新入社員研修の様子

ブランドスローガンの「“あったらいいな”をカタチにする」の実践には、従業員一人ひとりが生き生きと働き、持てる能力を伸ばし、発揮していくことが前提条件になります。従業員の価値観や行動の拠りどころとなる「行動規範」の一つにも「社員一人ひとりが主役」という項目があり、従業員の主体的な行動を奨励しています。
小林製薬グループでは、従業員がその能力を十分に発揮できるよう、人事制度や人財教育/育成の充実を図り、従業員満足度の高い経営を目指しています。

“あったらいいな”の教育体制を確立したい

「企業は人なり」という言葉があるように、企業の永続的な成長を支え、実現するのは、「人財」なくしては考えられません。「人財」となる人を開発・育成することは企業にとって最も重要な経営課題と言っても過言ではありません。この経営課題に対して人財戦略を構築し、それに基づいた教育を実施しています。また、人財戦略に基づいた教育とともに、個々の特性が活かされ、自己の成長を実感できる教育も必要です。個性が活かされ、個人が成長することこそ企業の成長につながります。
小林製薬グループでは、経営者と従業員の両方のニーズに対応し、柔軟性のある教育体制を構築し、「人財」の育成に積極的に取り組んでいます。

求める人財像

小林製薬グループが求める人財像は以下のとおりです。
これらの人財要件は、当社の経営理念やビジネスモデルを達成するために必要な要素と密接に関連しています。また、当社ではこのような人財が集まり、全員が経営者の視点を持って働く「全社員参加型経営」を目指しています。

4つの人財要件

主体性:前例にとらわれず、「自分で考え」判断できるか / チャレンジ精神:失敗を恐れず、新しいことに「チャレンジ」できるか / 関係構築力:自ら動いて周囲に働きかけ、良好な関係を構築できるか / やり遂げる力・忍耐力:打たれ強く、ねばり強い「泥臭さ」があるか 主体性:前例にとらわれず、「自分で考え」判断できるか / チャレンジ精神:失敗を恐れず、新しいことに「チャレンジ」できるか / 関係構築力:自ら動いて周囲に働きかけ、良好な関係を構築できるか / やり遂げる力・忍耐力:打たれ強く、ねばり強い「泥臭さ」があるか

ごんたの10箇条

小林製薬にはごんたの10箇条と呼ばれる人財像があります。「ごんた」とは関西弁で「やんちゃな」という意味であり、これをまとめたものが4つの人財要件となります。

ごんたの10箇条(1)新しいものが好き(2)負けず嫌い(3)明快な自己主張(4)本音で話す(5)ねばり強い(6)行動力がある(7)仕事の虫(8)摩擦や失敗を恐れない(9)意外性がある(10)愛嬌があり人に好かれる

教育・研修

経営理念の骨子である「創造と革新」を実践し、お客さまの“あったらいいな”をカタチにするためには、人財育成は最重要課題の一つです。そのために、従業員一人ひとりが持てる能力を伸ばし、自己の成長を実感できる教育が必要となります。

教育体系図

図

選抜教育

写真「K営塾」の様子(左上:当社会長)

小林製薬グループでは、早い段階から経営センスを磨き、将来の幹部候補を育成する「小林大学」と呼ばれる選抜教育を実施しています。これは、代表取締役会長の小林一雅が学長となり、主に課長クラスを対象としたジュニアコース、主に部長を対象とした「K営塾」の2コースで構成されています。「K営塾」では、会長自らが教鞭をとり、塾生と全力で向き合います。模擬経営会議などを通じて、経営者としてのものの見方、決断の下し方、そして何より、小林製薬グループのDNAを塾生に伝承しています。

OJT(On The Job Training)

写真開発参与委員会での説明風景
(右:当社社長)

小林製薬グループは、「人財の早期育成の鍵は、現場にあり」という考えのもと、若手従業員についてはOJTによる人財育成を重視しています。
小林製薬グループでは重要な経営指標として「新製品寄与率(初年度・4年間)」を掲げており、新製品開発こそが会社の成長の源泉と位置づけています。新製品開発に関連したOJTには独自の工夫を取り入れています。
製品開発に携わる者は、毎月1回、新製品アイデアを社長に対してプレゼンする機会を与えられます。社長に直接プレゼンすることで若手従業員にとって大きなモチベーションとなっています。また、アイデアが認められ、製品開発の段階に進んだ後でも、社長をトップとする「開発参与委員会」(毎月開催)で社長と頻繁にコミュニケーションを取ることになります。これらの過程で社長のみならず、同僚や上司、関係部署とも密接なやり取りを行うことになり、大きな成長機会を提供しています。
また、独自の「アイデア提案制度」も重要な人財育成のツールとなっています。小林製薬グループの従業員は、新製品アイデアもしくは業務改善アイデアを毎月1回出すことが義務づけられています(若手従業員の中には年間で100件以上のアイデアを出す者もいます)。この制度を通じて、従業員が世の中の変化の兆しやニーズを日々考える習慣がつくようになり、新製品アイデアを出す力が養われていきます。
このようなOJTの機会を活かすためには、年代や階層にかかわりなく、意思が尊重される企業風土が必要です。そのため、1995年から「さん付け呼称」を導入し、役職名での呼称を禁止して、従業員全員が一律「さん付け」で呼び合うことにしています。

理念の浸透

小林製薬グループでは、会社のあるべき姿・目指す方向を従業員が理解し実践することが何よりも重要であると考えており、理念や方針の理解と浸透のために以下の取り組みをしています。

LA&LA

会長が現場を訪問し、経営方針の理解や現場の諸問題について現場従業員と議論するLA&LA(Looking Around & Listening Around)を定期的に開催しています。
また、事業部長クラスも同様にワークショップを開催し、理念や方針の理解・浸透を進めています。

ホメホメメール

写真グループ報による紹介

1996年に導入された「ホメホメメール」は、賞賛に値する行動をとった従業員に対して、社長が「どこが良かったのか」を具体的に書いたメールを直接従業員に送り、その仕事ぶりをたたえる制度です。
対象となる行動は、社長自身が日頃の業務の中で見つけていきます。従業員は、社長から心のこもった言葉で賞賛を受けることで、モチベーションアップにつながっています。また、その内容はグループ報でも紹介され、「主体性を持って挑戦した人は、どんどん誉める」という経営姿勢を全社に示し、現場での主体性を重視することに役立っています。

成長対話の取り組み

写真部下の成長をテーマに
上司も一緒にアイデアを出し合う

成長事業や将来のための成長投資を成功させ、継続的に企業価値向上を実現していくためには、そういった新しい分野に優秀な人財を積極的に投入していくことが重要だと考えます。そのためには、人財の成長のスピードを高める必要があります。
そこで、小林製薬グループに「“あったらいいな”をカタチにする」というビジネスモデルがあるのと同様、人財育成についても独自の育成モデルを確立すべきと考えています。具体的には、上司と部下との対話の場となる「成長対話」を定期的に設け、「成長対話シート」というツールを用いて自分が思い描いている「ありたい姿」について話し合い、そこに向かう成長のためのアイデアを出し合って、各自の成長を支援しています。成長が見られた時に「ここが成長した」ときちんと伝えてあげることが、成長意欲の源となり、成長を促進すると考えています。
これにより、将来はお客様のお困りごとを解決するためだけでなく、部下や同僚の成長のためにも“あったらいいな”のアイデアを出し合うことが当たり前になるようにしていきます。