健康経営

「健康経営優良法人2025(大規模法人部門)」において「ホワイト500」に認定されました

「健康経営優良法人認定制度」は、地域の健康課題に即した取り組みや日本健康会議が推進する健康増進の取り組みをもとに、健康経営を実践している法人を顕彰する制度です。特に優良な健康経営の取り組みを実践している企業上位500社に付与されるのが「ホワイト500」です。当社としては、初の「ホワイト500」認定となります。
今後も従業員一人ひとりが健康でいきいきと活躍できる職場環境づくりに努め、社会全体の健康増進に貢献してまいります。

方針

小林製薬グループ 健康経営宣言

2022年10月に、社員の心と身体の健康に配慮した健康経営の取り組みをより一層推進するため、「小林製薬グループ健康経営宣言」を制定いたしました。
従業員の健康を重要な資産と捉え、積極的な支援を通じて生産性の向上や企業価値の向上を目指していきます。

  • 「健康経営®」は、NPO法人健康経営研究会の登録商標です。

小林製薬グループ 健康経営宣言

小林製薬グループは“あったらいいなをカタチにする”をコーポレートブランドスローガンとして掲げています。
この“あったらいいなをカタチに”した製品やサービスは、社員一人ひとりのアイデアから生まれています。
その社員一人ひとりの健康を重要な経営資源ととらえ、健康経営に取り組んでまいります。

体制

小林製薬グループ 健康経営マネジメント体制

当社は、財務本部 本部長(健康経営推進責任者)の下、健康経営推進部署が中心となり、働き方改革推進部署・ESG推進部署をはじめ、安全衛生委員会や労働組合、健康保険組合等と連携を取りながら、健康経営の取り組みを推進しています。

健康経営マネジメント体制

目標と実績

健康経営戦略マップと効果

当社は、社員一人ひとりの“なれたらいいな”をカタチにし、心身ともに健康でいきいき働ける会社であり続けることを目標にしています。その実現のために、「生活習慣病対策」「メンタルヘルス対策」「ワークスタイルの多様性促進」を重点課題に定め、戦略マップを作成しています。

  • 戦略マップは、経済産業省が策定した「健康投資管理会計ガイドライン」で公表されている「戦略マップ」のツールを使用しています。

2024年7月策定

小林製薬株式会社 健康経営戦略マップ

重点指標について

それぞれの重点課題に対応する健康施策に投資し、各施策の効果をそれぞれの指標で評価測定しています。
各指標のうち、特に「生産性向上」と「組織の活性化」につながる指標を重点指標と定めPDCAを回しています。
最終的に、社員一人ひとりの健康意識を高め、「心身ともに健康でいきいき働ける」という目標に向かって社員自身が自律的に行動することを目指しています。

(単位:%)
  主な目標指標
(「※」は健康経営戦略マップ記載の指標)
  2020年 2021年 2022年 2023年 目標
2025年
実績 実績 実績 実績
重点指標 プレゼンティーズム 心身の不調により生産性が低下している社員(プレゼンティーイズム:東大1項目で測定)   - - 13.5 11.9 10以下
測定人数 - - 1,692人 1,667人
回答率 - - 100 97.1
アブセンティーズム 傷病で欠勤・休職している社員
(アブセンティーイズム:休職率)
  0.4 0.4 0.7 0.8 0.4以下
測定人数 1,743人 1,758人 1,783人 1,762人
回答率 100 100 100 100
ワークエンゲイジメント 仕事に誇りとやりがいを感じている割合
(やりがい度)
  - 66.0 64.0 67.6 80以上
仕事から活力を得ていきいきとしている割合(いきいき度)   - - - 47.7 80以上
仕事に熱心に取り組んでいる割合(熱心さ)   - - - 87.9 80以上
測定人数 - 1,696人 1,678人 1,667人
回答率 - 98.7 96.0 97.1
総合健康リスク 職場のストレス状態が労働者の健康にどの程度影響を与えるかを判断するための指標
「仕事面の健康リスク」×「サポート面の健康リスク」÷ 100
- - - 83 81 90以下
測定人数 - - 1,692人 1,667人
回答率 - - 100 97.1

取り組み

主な健康関連施策

1)定期健康診断および再検査受診勧奨について

当社では従業員の健康管理に重点を置き、年齢に応じた健診制度を整備しています。35歳以上は人間ドック、40歳以上は人間ドックと脳ドック※1を会社負担で実施しており、疾病の早期発見に役立てています。
2024年度からは肺CT検査※2と骨密度検査※3を追加し、自己負担金なしで受診できる制度も拡充しました。健診結果で再検査が必要な場合は再検査費用と交通費を負担し、一人ひとりにメールでの受診勧奨も行っています。

  1. 40歳以上3年毎に受診
  2. 50歳以上が対象
  3. 40歳以上女性対象
(単位:%)
項目 2020年 2021年 2022年 2023年
定期健康診断(人間ドック含む) 100 100 100 100
再検査受診率 81.5 82.7 90.8 87.1
脳ドック受診率 100 100 100 100
  • 当社単体 2023年度健診対象者 1,665名

2)生活習慣病対策について

運動、食事、睡眠、禁煙の4つのテーマを中心に、ヘルスリテラシーの情報提供やセミナー等を通じて、社員の健康意識を高める健康管理に取り組んでいます。また、保健師・看護師の面談や個別の相談等、さまざまな支援を提供することで、社員が自ら意識を持って健康維持・向上に貢献できるよう、積極的に取り組んでいます。

4つのテーマに沿った Well-being活動

4つのテーマに沿った Well-being活動
4つのテーマに沿った Well-being活動

取り組みテーマの経年数値

(単位:%)
項目 2020年 2021年 2022年 2023年
運動習慣 20.3 21.7 24.8 26.7
食事/朝食欠食 26.2 25.4 25.7 29.2
睡眠 60.0 62.6 61.4 62.3
喫煙率 17.9 16.6 16.5 15.6
保健指導面談率 96.5 96.0 96.3 100

2023年健康診断問診結果による数値 対象人数1,665名

  • 運動習慣:1回30分以上の運動を週2日以上
  • 朝食欠食:朝食を抜くことが週に3回以上
  • 睡眠:睡眠で休養が十分とれている
  • 喫煙率:たばこを習慣的に吸っている
  • 保健指導面談:生活習慣病リスクのある方を対象(2023年777名)

3)メンタルヘルス対策

1.未然防止

メンタルヘルス不調を未然に防ぐには、従業員一人ひとりのストレス対応能力を上げることが重要と考え、メンタルヘルス教育に力を入れています。
管理職を対象としたラインケア研修※1、健康保険組合の補助事業を活用したランチタイムのセミナー※2や新入社員へのセルフケア研修の他、当社の課題である「睡眠」について、全従業員を対象に15分研修※3を実施しメンタルヘルス不調の未然防止を目的としたヘルスリテラシー向上を目指しています。

  1. N=355人 参加率79.4%
  2. 年4回実施 のべ213人参加
  3. N=3,016人(グループ会社含む) 参加率99.7%
2.早期発見

毎年3月、雇用形態を問わない当社グループ全従業員を対象にストレスチェックを実施し、ストレス度が高い従業員・組織には産業医面談や心理師との全員面談を促しています。
社内には、産業医・精神科医・公認心理師・保健師・看護師と健康相談ができる体制を整え、当社グループ全従業員をフォローしています。
また、社外には従業員と家族が24時間365日利用可能な相談窓口を備え、利用促進を図っています。

3.再発予防

長期に休業となった場合でも療養に専念し、円滑な職場復帰につなげるよう社内の専門窓口から支援を行っています。関西福祉科学大学との産学連携によるリワークの活用や、産業医や精神科医が休業中から復職後に個別フォローを行い、安心して休める体制、円滑に職場復帰し再発を防ぐ体制を整備しています。

<メンタルヘルス関連数値>
ストレスチェック
受検人数(人)
2022年 2023年
1,692 1,667
受検率 100% 97.1%
高ストレス者率 10.0% 9.4%
総合健康リスク 83 81
  • 高ストレス者率:高ストレス者の割合 素点換算法により算出
  • 総合健康リスク:「仕事面の健康リスク」×「サポート面の健康リスク」÷ 100
健康経営施策まとめ 一覧表

2024年の1月から12月まで、セミナーや情報発信、動画情報配信、重要テーマ施策、制度別に記載

  1. 女性の健康課題「乳がんセルフチェックに関するセミナー」の参加状況20.9%(小林製薬単体 対象女性727名)
  2. 15分研修「労働安全と睡眠について」の参加状況99.7%(当社グループ対象3,016名)

4)ワークスタイル多様性の促進

1.時間を有効に活用できる勤務制度
時間を有効に活用できる勤務制度
  • フレックスタイム・時差勤務・時短勤務制度
  • 在宅勤務制度・テレワーク
  • 時間単位有給休暇
  • 年次有給休暇取得奨励(取得率目標70%以上・リフレッシュ休暇・ファミリーフレンドリー休暇)
2.心理的安全性を高める取り組み
心理的安全性を高める取り組み
  • 「さん付け」呼称
  • 服装自由化
  • 心理的安全性研修
  • 経営カタリバ・サステナビリティMeetUp! ※所属や立場を超えて意見を交わす場
3.イキイキした心につながる成長支援・キャリア形成支援
成長支援 キャリア形成支援
成長対話(1on1) キャリア自己申告制度
選抜研修・階層別研修・職能研 社内FA制度
自己啓発支援(語学研修含む) いきいきシニア支援制度
(キャリア研修・再雇用制度・早期退職優遇・社外転身支援ほか)
副業制度 社会課題解決型人材育成プログラム(プロボノリーグ)
4.その他
傷病死亡補償制度
特別休暇制度
  • 子の看護、介護、通院のための特別休暇(有給)を、法定休暇に加えて各5日間付与。
    (子の看護特別休暇、介護特別休暇、通院特別休暇)
    • 通院特別休暇 適用範囲
    • ・医師の診断に基づく不妊症(男女共に利用可能)
    • ・7大生活習慣病の内、がん、脳卒中、肝疾患、心疾患、糖尿病
    • ・特定疾患治療研究事業対象疾患(難病)
団体保険・育英金制度 GLTD 長期所得補償保険(就労不能時、給与の一部を60歳迄補償)
団体定期保険(死亡時一時金)
遺族育英金(22歳迄の遺族子女に育英金を毎月給付)

5)労働安全衛生・リスクマネジメント

産業医を含めたメンバーで、安全衛生委員会を月1回開催し、労災や長時間労働職場環境や健康経営についての情報共有などの場を設けています。

6)その他の取り組み

当社は、従業員の健康増進を目的に、スポーツ活動の促進に積極的に取り組む企業として、スポーツ庁が認定する「スポーツエールカンパニー2025」に昨年に引き続き2年連続で認定されました。
取り組み内容としては、春と秋のウォーキングイベントの他、運動月間を設定し、“ながら”運動の推奨やフィジカルセミナーとして運動動画の提供(ストレッチ・ヨガ等)、ウォーキングフライデー(スニーカー通勤)を実施し、期間中は65%の社員が運動を意識したと、実施後アンケートに答えています。
また、国民の健康増進を図る官民連携プロジェクト『FUN+WALK PROJECT』にも賛同しています。

スポーツエールカンパニー2025 ロゴ
FUN+WALK PROJECT ロゴ